8軍
王国軍には、7つの軍が有った。
第1から第3軍は、王都の守備警護と、治安維持が役割である。
王宮近衛騎士団も、第1軍の中に在る。
第4が東方面軍、第5が西方面軍、第6が南方面軍。第7が北方面軍である。
方面軍は基本、その方角の砦と、周辺の守備警護と治安維持が任務だ。そこに地方領主の兵が補佐し、王国の守備警護と治安維持を担っている。
王都の三軍には大将1人と中将2人が指揮をとる。
サイモン中将もこの1人、第2軍のトップである。
方面軍の方も中将や少将が指揮を執る。
今回、異例なのは、新たに創設された、第8軍。
機動連隊トップが、少佐であるという事だ。
建前上、第8軍のトップは、サイモン中将が兼任となった。
軍中で、将では無いトップというのが、許可されず、こうなった。
規模が現在連隊のみであるため、陛下の言葉でパトリックが事実上指揮を執る。運用に成果が出せ順当にいけば、兵も増えるだろう。
連隊とは、大隊三個分である。
決して多くない兵数であるが、そこには理由があった。
先ず、森の中の移動が想定されるため、走竜に乗れる人員が望ましい。
これをクリア出来たのが、一個大隊程度であった。これに補佐として、馬に乗れる部隊と、馬車での補給部隊。
その兼ね合いで、現在連隊規模となった。
そして、その訓練は、過激なモノだった。
パトリックブートキャンプ。
泥水をすすり、虫すら食べ、精神的に追い込まれ、目が虚になった兵が、兵舎をふらつくのが、よく見られたという。
武器も特殊で、その訓練も苛烈であったという。
創設1年後、第8軍、機動連隊は、黒衣の部隊として、初陣を迎えるまで、徹底的にしごかれたのだった。
パトリックは、部下から、薄ら笑いを浮かべて、非道な訓練を課す、上司。
[死神パトリック]
と、恐れられたという。




