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略奪

通用門は酷い状態であり、他の兵たちは、正門を開けることにしたようだ。


大きな門は、1人2人では開けられない。

大きく重い閂を、20人くらいで抜き、鉄で出来た扉を、大勢で押し開けた。


途端に多くの兵が駆け出し、帝国の方角に走る。


が、1番近くの帝国の村まで、馬車で三日。

徒歩では10日はかかるだろう。

となると、食料や水が無くては、たどり着けない。


そしてそれは、馬車では無く馬で逃げたルドルフにも言える。


馬車ならば、食料を積み込んでいるだろうが、ルドルフは、スピードを重視した。

とにかくこの砦より出ることを。

荷物の積み込みの時間よりも。


一旦帝国方面に向かった後、迂回して王国の村を目指した。


ウエスティン領の外れ、とある村に、数騎の帝国軍が現れた。


目的は食料。しかし、村の食料事情は悪く、備蓄もあまり無く、行商人が来る予定は明日という、最悪のタイミングであった。馬車が有れば奪うつもりであったが、馬すら居なかった。

無抵抗の村人から、食料をかき集めはしたが、


「殿下、ろくなものがありません。食料も僅かで、馬車どころか荷車すら有りません」

報告を聞いて、ルドルフは、

「近くにまだ村は有ったか?」と聞くと、

「半日ほど走れば有ったかと」

と、聞き考える。


奪った食料は、約2日分ほど。さらに王国内に進んで、食料を探すか、切り詰めて走って帝国に戻るか。

「仕方ない、切り詰めて走る。帝国に戻るのが最優先だ。途中の森で何か探してもいい」




馬車のスピードと馬だけで走るのでは、圧倒的に馬だけで走る方が速い。

馬車で逃げた反乱領主や、帝国幹部は、軒並み捕らえられていた。

ルドルフの選択は、正しいと言える。


「あとは、帝国のクソ殿下だけか」

サイモン中将は、今回の首謀者を逃してしまったのを、悔やんでいた。



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― 新着の感想 ―
[一言] 力攻めは草 オーク?で味方が亡くなった事件で降格あったが、今回もフラグなのかな? それとも、アホな上官がのさばっててピンチ! 亡国からのレジスタンス立国伝? と思ったが、話数からタイトル見…
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