表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
280/316

拒否

皆様、2巻の表紙のソーナリスはどうでしたか?

え? まだ見てない?

是非見て下さい。


パトリックが、部屋という部屋に立ち入り、人を捜して回る。

明らかな使用人は放っておき、アヤシイ人物は拘束していく。

妻や子供の情報に合う年齢の人物をだ。

まあ、妻は間違えようが無かったのだが。


当主の部屋に隠れていた妻らしき女を発見し、パトリックは、その服装を見て確信した。


「夜中の服装じゃねーな」

そう言ったパトリック。


ナイトガウンのあちこちに光る宝石。

金糸を使った豪華な刺繍に、家紋入り。


「キュリアル夫人で間違い無いな?」

と、言葉を発したパトリックに、


「違う! 私はただの使用人よ!」

と、返した女。


「そんな豪華なナイトガウンを着た使用人がいるかっ!」

と、パトリックは突っ込む。


「コレは借りたのよ!」

と、白々しい事を言う女に、


「信じられるかっ!」

と、当然の事を言うと、


「ほんとよっ!」

と叫ぶ女に、嫌気が差したパトリックは、


「ただの使用人なら、面倒だからこの場で切り捨てる!」

そう言って右腰の剣鉈に手をかけると、


「いやよっ! 使用人じゃないわ! 殺さないで!」


「最初からそう言えよカス! 息子はどこだ?」


「使用人の子供達と一緒に居ます」


「ふん、悪知恵使いやがって」

そう言いながら、夫人の手首を腰の後でロープで縛り、前を歩かせて息子の下へと歩かせる。


見つけた息子と共に、夫人をキュリアル男爵家の馬車に簀巻きにして放り込み、


「プーッ! 降りてこーい!」

と、大声でプーを呼び寄せる。


庭に降り立ったプーの背の籠の中で縮こまるアリシア第3王妃。


震えるアリシア第3王妃にパトリックが、


「おや? どうしました?」

と、聞くと、


「どうしたもこうしたも、空の上をあんな速さで飛ぶ翼竜の上で、平気なわけがないでしょう!」

と、アリシア第3王妃に怒鳴られた。


「いや、他に方法が無かったもので」

と、パトリックが頭を掻きながら言うと、


「まあ、助けてもらったことには感謝しますけど……」


「けど?」


「この恐怖の恨みは忘れませんからね!」

と、パトリックを睨んで言った、アリシア第3王妃なのだが、


「えーと、まことに言いにくいのですが、今からの予定です。アリシア王妃様には、北のアボット辺境伯領に避難して頂きたく思いますので……」

と、説明を始めたパトリックに、


「いやよ!」

と、拒否するアリシア第3王妃。


「娘さんの所が嫌ですか?」


「嫌なのはそっちじゃないわよっ!」


「しかし他に方法が無いので」


「普通に馬車で行けばいいじゃないの!」


「それだと時間がかかりますし、こちらには味方の兵もいませんし!」


「また空とか、絶対嫌〜!」

半ベソのアリシア第3王妃が、駄々をこねるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] :(;゛゜'ω゜'):漏らさないでよ!CV:プー
[一言] 893とそのカミさんのように 遊覧飛行を心底楽しめる人間は非常に少ない しかも恐ろしい飛竜に乗ってではなおさら でも非常時だから強行するんでけどね〜 男爵の家族?人質に拒否権はありませんよ…
[一言] ここまで文句を言えるということは、送り届けるまでにプーに慣れそう。 ソナ以外に触れるひとが生まれたら面白い(けど、無理かなー)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ