表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
221/316

黒いニンジャ

お食事中の方は、食べ終わってからお読み下さい。


あと、後書きにてご報告がございます。

2匹と2人が向かった先、そこは岩山に囲まれた天然の砦の様な場所であった。


遠くから見ればただの岩山だが、上から見ると真ん中がすっぽりと窪んでいる。

そして、その中が黒い。


パトリックは目を凝らして見るが遠いためよく見えない。


「プー、もう少し近づいてみて」


ギャウ


黒く見えるモノが波立っているように見える。

僅かに動いているのだ。


(石油か⁉︎)

と、期待したパトリックだが、さらに近づいて見ると違う事に気がつく。


「いやーー!」

ソーナリスが叫び、ペーの手綱を操り離れていく。


無数に蠢く大きさ10センチほどの生き物であった。

そう、台所などに出没する黒いニンジャことGだ!


デュビアやローチとも言うが。

どちらかというと、デュビアであろうか。ハネは無い。


「またデカイなぁ、てか餌どうしてんだ? こんな岩山に餌など無いだろうに」

パトリックは疑問に思うが、よくよく見ると、こんもりと小山のようなデュビアの塊の形が、上から見ると4つの手足と、首や尻尾に見えなくもない。


「気になるな、だがあの数の中に入るのもなぁ」


ギャウギャウ


「え⁉︎ 食いたいの?」


ギャウ!


「砦で鶏あげるよ?」


ギャウギャウ、ギャギャギャウギャ!


「鶏じゃなく、アレが食べたいの⁉︎」


ギャー


「うーん、お腹壊さないかなぁ? まあいいか。全部食べられる?」


ギャウギャギャギャ、ギャーギャウウガ


「あ、ペーと一緒なら食べられるのね。ソナ、虫嫌いだからなぁ。いったんソナを降ろしてからかな」


そう言うと、ペーを追いかけだすプー。

ペーに追いついたパトリックは、ペーの背に乗るソーナリスに声をかける。


「ソナ! プーとペーがアレ食べたいみたいだから、ソナは一旦、地上のミルコ達と合流してくれ」


「アレ食べるのあなた達?」

ソーナリスが目を見開いて言うと、


ギャウ


ギャー


「食うってさ」


「信じらんない!」


「鶏よりあっちが食いたいって言うんだもん」


「鶏ばっかりあげてるんじゃない?」


「いや、ゴブリン、オークや豚もあげてるよ?」


「肉ばっかりね。そりゃ違うモノも食べたくなるか」


そう言い、2人と2匹は、ミルコ達のいる地上部隊に合流するため、引き返していくのだった。


ソーナリスをミルコ達に預け、再びプーとペーと岩山に向かうパトリック。


蠢くデュビアを見て、ヨダレを垂らすペー。


「そんなに食いたいのか……」

と呆れるパトリック。

岩山の窪みを見渡せる位置で、プーの背中から降りたパトリックは、


「ほら行っといで」

と言うと、たちまち2匹は蠢くデュビア目掛けて飛び下りていく。


ブチュッ

グチャッ

バキバキィッ

クッチャクッチャ

2匹が咥えて噛み砕き、咀嚼する音が響く。


「あまり聞きたい音じゃないな。てか、けっこう離れてるのに聞こえるとか…」


嫌そうな顔をするパトリックだった。


この度、皆様に読んで頂いているこの作品、


転生したら兵士だった?!〜赤い死神と呼ばれた男〜


が、アーススターノベル様より、書籍化されます。


皆様の応援により、形となります。ありがとうございます。

これからも頑張りますので、引き続きご愛読頂けますようお願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 書籍化おめでとうございます ₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾‬
[一言] 眼の前の卵。数も多そうだし。 書籍化? たまごをーーw
2020/03/27 01:14 退会済み
管理
[良い点] 書籍化おめでとう(*´ω`*ノノ☆パチパチ まずこれがこの作品の1番良い点! (`・∀・)ノイェ-イ! [気になる点] デュビア可愛いけど、沢山いると怖い((((;゜Д゜)))
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ