レイホール、レターマン?
この辺で、私が何から名前借りてるか、判りそうwww
「レイホール隊長!前方に数台の馬車と冒険者らしき者達、発見!」
名を呼ばれた40代の大きな男が、
「商人のキャラバンか?」
と、聞き返す。
こちとら商人なんかに構ってる暇はない。
我が主人の御子息が、領地に戻ってくる予定日を2日も過ぎている。最近盗賊が出没すると噂があったが、忙しくて調査が後回しになってたのが、不味かった。領地付近に魔物が大量に出没したせいで、とても街道まで、手が回らなかった所為もある。
が、まさか噂の盗賊が侯爵家に手を出すとは思わなかった。
身代金要求の手紙が、とある商人から侯爵家に届けられた。その商人も荷物は全て取られたらしい。手紙を渡す為だけに、命を取られなかったのは、運が良かったのだろう。
「商人なら捨て置け!」
そう、命令すると、
「あ、今、馬車の上に旗が立てられました! 王国軍です!」
「なに? 先頭の騎兵を走らせろ!」
「はっ! 了解!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一騎の騎兵が駆け寄ってくる。
「王国軍とお見受けする! 我は、ディクソン侯爵領軍、レイホール部隊が騎兵、レターマン! この部隊の代表者と話を所望する!」
パトリックは、前に出て、
「王国軍所属、第1軍、パトリック・リグスビー少尉だ! この中隊を預かっている!」
と言うと、
レターマンと名乗った赤毛の短髪、青い瞳の男が、馬から降りる。
「リグスビー少尉殿、こちらの部隊は、この地に何用にて展開されておりますか?」
と聞いてくるので、
「軍務にて、街道の汚物排除を実行中であったのだが、盗賊のアジトにて、ディクソン侯爵閣下の御子息を保護! 領地までお送りしようと、移動中である。そちらの部隊長に、報告願いたい」
「まっ、誠ですか!」
「ああ、今お連れしよう。どうぞこちらに!」
パトリックが誘導して三人の乗る馬車へ向かう。
「こちらです! レターマン殿。失礼します」
と言いながらパトリックは馬車の幕を開ける。
馬車の中にいた三人のうちケビンは、
「レターマン! 3人とも無事だぞ!」
と微笑んで言う。
「おおお! ケビン様! カルロス殿、マークも! すぐに隊長に報告してきます! リグスビー少尉殿! 失礼致します、すぐに隊長と部隊と戻りますゆえ、この場にて待機願いたい」
レターマンは3人の顔を確認すると、パトリックの方に向き直り、頭を下げた。
「心得た! レターマン殿!」
レターマンは、慌てて馬に乗り、引き返して行った。
ラニガンも出さないとね




