別の次元2
宣言通り神様回です。
水晶を見ていた男が、ぶつぶつ言いながら手を水晶に当てている。
「今何かしましたよね?」
突然後ろから女性に声をかけられる。
「え⁇」
「水晶に向けて力を放出したでしょう?」
「ああ、そのことか」
「何をなさったのです?」
「いや、お気に入りに病気耐性強化を少しね」
「お気に入りって前に言ってた男の子ですよね? 病気になりそうなんですか?」
「ああ、その子が結婚したからお祝いにってのと、尿管結石になりそうだからさ。アレってものすごく痛いしね」
「おやもう結婚ですか、早いですねぇ。どんな子とです?」
「なんか転生者っぽい女の子」
「ええっ⁉︎」
「おかしいよね?」
「おかしいも何も冥界神さまは動いてないんですよね? となると最近転生させる能力がありそうだったのは?」
「最近の力の溜め具合的に言ったら、愛の神と、服飾の神と、嫉妬の神かなぁ」
「あの三馬鹿女神!」
「うん、あの子達ならやりそうだよね?」
「ちょっと調べて下さい! 創造神に報告しないと!」
「ちょっと待ってね」
そう言って水晶に触れると、
「ああ、分かった! 服飾のやつだ!」
と声を出すと、
「あのチビ巨乳め! ちょっと乳がデカいからっていつもデカい顔しやがって! 創造神様に報告してきます!」
そう言って走り去る女神。
「今のうちに奥さんにも病気耐性をつけとこ。あの子、創造神にすぐチクるからなぁ。こないだもチクられて創造神に腕引き抜かれたし。すぐ治るけど痛いんだよなぁ」
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◆◆神「おおおおっ! ようやくだ! ようやく条件を満たす男が現れた! この世界が出来て初だ! 長かった! よし、気合入れて力を授けるぞ! ドーンと! よし! 完璧! あ、せっかくだからこの子の子孫にも力が遺伝するように、遺伝子操作しておこう! そうとなればバレないうちに、ちょちょいのちょいーっ! と、オッケーグッジョブ俺!」
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○○神「ああ、あの子が結婚してしまう。ずっと見守ってきたのに! それもこれもアイツがこの世界に引っ張ってきたガキのせいだ! 絶対嫌がらせしてやる!」
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□□神「あら、こんな事ってあるのねぇ。なら祝福してあげないと。加護でも降ろしておきますか。チョイっと。これで良し。幸多き事を」
神達の勝手な都合により、人の運命の歯車が動き出す。
それはその人々にとって、幸福なのか不幸なのか…