表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/316

動乱の時4

時は王都からパトリックや軍が出て暫く経った頃。


王城に隔離されている叛乱貴族の縁者の兵と、2軍が揉めていた。


「何故我らが、こんな所で監視されねばならんのだ!」

「そうだ! 我らも同じ兵であるぞ!」


「煩い! 上からの命令だ! 我らは言われた事を遂行するのみ!」


そこに現れたのが、

「この騒ぎは何事かな?」

と、言いながら胸を張って歩く銀色の長髪に青い眼の男。


「ヘンリー殿下! このような所に如何なされました?」

第2王子であるヘンリー・メンタルである。


膝を突く兵に、

「いや、今日は何か城の様子が違うのでな。散歩がてら見て回っていたのだ」

「確かに今日はいつもと違うようですが、私は何も聞かされてませんので、分かりません」

「うんうん、だろうね。じゃあ君に1つ命令だ。隔離された兵を解放するように!」


言われた兵は、

「殿下、それは出来かねます。命令はアンドレッティ大将からですので、それを覆すことが出来るのは、大将と元帥だけで御座います」


「ふん。命令を聞いていれば長生き出来た'かも'しれんのにな」

そう言ってヘンリーは、跪いたままの兵の背中に剣を突き刺した。


それを見ていた他の2軍兵達が騒然とする中、


「よいか! 今日これからは私、ヘンリー・メンタルがこの城の主人となる! 今から父王と兄達を殺してな! 我に従うものは厚遇を約束する。そこの隔離された兵達、お前達の実家や親戚は今頃、王国兵によって捕縛されているぞ? 王家に叛意ありの罪でな。

このままでは良くて奴隷、悪くて死刑だ。お前たちはどうする?」

そう言うヘンリーに、

「わ、私は殿下に忠誠を!」

「私も!」

次々と隔離されていた兵が声を上げる。


2軍の兵にもその影響は広がる。

かと言って王子を拘束する権限など、兵には無い。

それを有するのは国王のみ。


2軍の数人がその場から走り去る。

1人はアンドレッティ大将の元へ、1人は近衛団長の元へ、また1人は、王の元へと。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ヘンリーとかエンリケとかアンリって(つづりは基本同じ) 名前自体に長男とか家長って意味があって 王太子じゃない次男坊には基本付けない名前じゃないかな それこそ反乱の元になりますから。 …
[一言] 王子も死神、蛇あるいは893には勝てない たぶん、おそらく
[良い点] 1話の短さが、いい感じで「次はどうなるの?」を刺激していますね [気になる点] 続き
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ