表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
126/316

伝令は忙しい

3騎の馬が走る。その背中に3軍の兵を乗せ。

目指すは王都の王城。


「伝令である! 開門願うっ!」

走り迫る騎兵に、門番は所属確認を速やかに行い、門を開ける。

3軍の兵は、直ちにアンドレッティ大将に報告する。

アンドレッティ大将は報告を聞き、

「ご苦労! 陛下に聞いて参るゆえ、休んでおれ!」

と、言い残し走り去る。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「なるほどな、3軍と8軍、そして7軍も良くやった。やはり帝国の後ろ盾があった訳だ。奴らやり方が汚いな。さてどうすべきか。宰相はどう思う?」

王が聞く。


「はっ! このまま北を放置すれば、西と北から同時に攻められる未来は確実。北を我が国に取り込んで、帝国を北からも攻撃できるように備えるのが良いかと。我が国は、食料も豊富ですので、山岳部族を取り込んでも問題無いかと」


「アンドレッティはどう思う?」

「確かに山岳地帯を抑えるのは、良い手かと。そのまま部族を兵として抱えてしまえば、帝国にとっても捨ておけぬ脅威となるでしょう」


「よし、ではそのように! 山岳地帯を制圧せよ。ただし、住民の被害は抑えろよ。その後の統治に支障が出ぬようにな。追加で食料を送り、それで懐柔せよ! 良いな!」


「「御意!」」


「で、パトリックのやつは相変わらず凄まじいな」


「報告書を読むに、ある意味化け物ですな。いや失礼しました。王女殿下の嫁ぎ先でありましたな」


「よいよい気にするな、あやつの能力は現場では確かにそうだろう。どうも一騎討ちには向かぬようだがな」


「敵に見つからぬ。これほど現場向きな兵はおりますまい」


「ベンドリック宰相はどう思う?」


「私は技量の事は明るく無いですが、先の不正を暴いた件でも、かなり有能なのは理解しております」


「だろう? 良い男に嫁がせられて良かったのだが、残りの4人をどうするかだなぁ。誰か良い相手知らんか?」


「陛下、それを我らに聞きますか? バランスが崩れますぞ?」


「王家に反抗的な貴族に出さねばならぬか? 奴ら王家の粗探ししかせぬのに、何故に息子や娘をやらんといかんのだ」


「ここで内乱とか帝国の思う壺ですぞ?」


「わかっておる。しかし嫌なものは嫌なのだ。まあ良い、じっくりと考えることにする。先の件急いでくれ」


「「御意!!」」



3軍伝令は、2軍の輸送部隊と共に、また北に向かう。食料と武器や薬を詰め込んで。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ