謎の男の実力
少し余裕が出来たので更新しました。
次のこうしんがいつになるかはわかりません。
アイツは俺の攻撃を見ずに防いだ。確実に俺以上の実力を持っているだろう。ハッキリ言って今の俺じゃアイツには勝てない。
だが、やるだけやってやる。俺がこいつを倒さないと誰がこいつを倒す?
恐らく、誰一人として今の現状ではアイツには勝てない。
こうなれば奥の手だ。
「創造!!」
俺は剣を持っていない方の左手にもう一本右手と同じ条件の剣を創造する。こうなれば力押しだ!
「ハッ!!」
スカッ
一撃目は予想通り避けられる。だが、これは予想通りだ。俺は避けた瞬間を狙い左手の剣でアイツに切り掛る。
「ハァァッ!」
「……!」
さすがに避けた瞬間は避けきれなかったのかアイツは持っていた剣で俺の攻撃を防ぐ。
やはり、そう簡単には切らせてくれないみたいだ。
「……フッ、本気になったか?」
「こうでもしないとお前には勝てないからな」
笑っているということは、アイツはまだまだ余裕という訳だ。早く決着をつけないと俺の魔力が危ないっていうのに。
そして、俺は空いている左手の剣で相手に切り掛る。
今、アイツの剣は俺の左手の剣で抑えられている。これであいつも避けられないはずだ!
しかし、現実はそううまくはいかなかった。
「……あまいな」
「なっ……グッ!」
俺はアイツの蹴りで吹っ飛ぶ。
くっそ、剣で攻撃するくせに蹴りなんてありかよ……!?
「いつから俺が剣以外の攻撃をしないと勘違いしていた?」
考えてみればそうだ。あいつが剣を使っているからといって剣以外の攻撃をしないなんていう道理はない。
アイツの実力に、焦って判断力が下がっていたか。
「……貴様の力はこの程度か?」
「……!クソォッ!!」
こうなったらやけくそだ。相手の体力を消耗させるしかない!
そう考えた俺は両手の剣で連続で切り掛る。
しかし、その攻撃をアイツは避けるか剣で防ぐかで回避している。しかもかなり余裕な表情で。
「ハァ……ハァ……何で当たらない……!」
アイツの体力を消耗させるつもりが連続で切りかかっていた俺の体力の方が消耗してしまっている。
俺が連続で切りかかっていたっていうのにアイツは息を切らしてすらいない。
「……俺に攻撃当たらないことでの苛立ちで貴様の攻撃は時間が経つにつれて単純になっている。その程度の実力で俺に勝とうなどと……愚かだな。」
確かに俺の剣の腕は三流で一流には程遠い。そんな剣の腕であいつに勝つなんて不可能だ。
そんなことはは初めから分かっていたことだ。
「……ハァ、創造スキル持ちだということでどんな奴かと思えばこんな三流だったとはな」
「何だと……?」
「……このまま強くなっては面倒だ。だから——」
アイツは居合切りのような構えをした。そして、
「——今ここで死ね」
ザシュッ……
——何が起きたんだ……?
居合切りのような構えをしてからいつの間にか俺の目の前にいて持っている剣で俺を肩から縦に切られていた。攻撃がまるで見えなかった。
「……な……に……?」
そのまま後ろに倒れる。多量の出血で力が入らない。
まずい、このままではアイツに殺される…!
「……!シロウさん!!」
「!?リアラ……!何でここにいるんだ……!!」
「……ほう、器の登場というわけか」
何でここにリアラが……?
ここは戦場の中心だ。前線にはいないはずのリアラがどうして?
「シロウさんは殺させません!」
「…フッ、そいつの為に命を捨てるか」
「止めろ、リアラ!!」
リアラが死んだら器として利用される。そして、俺もこの場で殺されるだろう。
待っているのは絶望の未来だけだ。それだけは何としてでも阻止しなければ……!
しかし、今の俺の状態ではどうしようもない。
——クソッ、これで終わりだって言うのかよ……!
「……そいつ共々死ね」
そう言って、アイツは剣をリアラに向けて振り下ろす。
「やめろォォォ!!」
リアラが剣で切り裂かれる……と思われたが男はリアラの目の前で剣を止めた。
「……どうした?……はぁ、いいのか?……了解」
何やら誰かと話していたようだ。でも、一体誰とどうやって話していたんだ?
「貴様ら、命拾いしたな。」
「……は?」
そして、アイツはこの場にいる全員に聞こえるような声で言った。
「全員、撤退だァァァ!!」
その時の俺にはアイツが何を言っているのかがわからなかった。
器を捕らえられる絶好のチャンスだと言うのに撤退する必要があるのだろうか?
「……今回は殺さなかったが、次は殺させてもらう。それまでに強くなることだな、お嬢さん」
『俺は女じゃない!』と叫びたかったが大声で叫ぶ気力もなかった。
そしてアイツはテレポートでもしたようにその場から消えた。
——強くなれだと?言われなくてもそのつもりだ!
「シロウさん、大丈夫ですか?」
「出血多量、傷が深い。これで大丈夫と見えるのなら俺はリアラに眼科をお勧めするよ」
「あ、すみません!……と言うよりがんかって何ですか?」
リアラが来たのは予想外だったが今の現状では来てもよかったのかもしれない。
「リアラ、少し眠い。町に着いたら起こしてくれないか?」
「……はい、わかりました。ゆっくり休んでください。」
「あぁ、助かる」
そのままこの睡魔が死ぬ時の睡魔ではないことを祈りながら俺は意識を失った。




