昇格試験 Eランク編
前回よりは短めです。
俺達は今ギルフォンからの連絡でギルドに向かっている。
『え?ギルフォンって何?』って聞きたそうだな。
ギルフォンとは、ギルドの冒険者全員が持っているギルドからの連絡を受け取るための通信機器だ。
正式名称は、ギルドコークスフォンで、見た目は完全にスマホだ。俺は略してギルフォンと読んでいる。
『スピーカーで知らせたら良いのでは?』と、冒険者登録の時に聞いてみたら『夜の場合、近所迷惑になります』って言われた。
そういう訳で俺達はギルフォンを持っている
「あの、さっきから誰に向かって話しているのですか?」
「画面の前の人達にだ」
「すみません、がめんって何ですか?」
どうやら、この世界には画面という言葉はないらしい。スマホ擬きはあるのに……何でだ?
「リアラ。今日ギルドに呼ばれた理由わかるか?」
「わかってたら即座に伝えてますよ」
「だろうな」
兎に角、今はさっさとギルドに向かうとしよう。
ギルドに着くと受付の人がこちらに向かって手招きをしていたのでその受付の人の元へと向かう。
「シロウ様、リア様。今レベルは幾つですか?」
急に今のレベルを聞いてきた。何故今知らせる必要があるのかはわからないが言わないと話が進まないので言うことにする。
「俺は11ですが」
「私も11です」
昨日のゴブリン十五体の討伐でレベルが6から11になってた。スキルには特に変化なし。
そして未だに幸運値は1なんだよコンチクショー。
「ギルドカードを見せてもらってもよろしいですか?」
「はい、わかりました」
そう言って、俺達は受付の人にギルドカードを渡した。
「…確かにお二人共レベルは11ですね。今のレベルでEランク昇格試験を受けられますよ」
どうやら、FランクからEランクへの昇格試験のお知らせのようだ。
EランクになるとFよりもいいクエストが受けれるから個人的には昇格試験は受けたいところだ。
「俺はいいが、リアラはどうする?」
「そうですね。今より報酬が高いクエストが受けられると思うので、昇格試験は受けようと思います」
よし、リアラからの承諾は受けた。
ま、そうだよな。報酬が低いFランクより報酬が少し高くなるEランクに昇格するかと聞かれたら大体の人は即答で『はい』と言うだろう。
「昇格試験って何をすればいいんですか?」
「簡単です。Fランクの魔物より少しだけ強いルドランという魔物を一匹倒してその魔臓を持ち帰ってくるだけです。Eランクへの昇格試験の失敗率はかなり低いです」
聞く限りでは簡単そうだな。失敗率がかなり低いってことは失敗した人も少人数ながらいるらしい。
それよりも肝心なのはそのルドランが何処にいるかだな。
「ルドランの生息地ってどこなんですか?」
「ルドランはロテアの森にいます」
ロテアの森と言えば、俺が一番最初に目覚めたところだよな。そして、初めてリアラと出会った場所。
『出会う』と言うか『助けられた』のほうが正しいのかもしれない。
そしてリアラ、さっきから何故こちらを見てニヤニヤしているんだ。
「昇格試験を受けられるのであればこちらの書類に名前を書いてください」
俺達は、渡された書類に一通り目を通して名前を書いた。
書類によれば制限時間があるらしい。制限時間は『昇格試験の書類に名前を書いてから日が沈むまで』と記されている。
「それでは、頑張ってください」
「はい。わかりました」
俺はそう言って、リアラと共にギルドの外に出て少し準備をした後に町を出てロテアの森に向かって歩き始めた。




