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勝利そして帰宅 ー全く使うことが無い四字熟語編ー

紆余曲折うよきょくせつ !!」小さな暗闇が敵を包む!

「ぐああー!なんでこんな所にーー!」バタリ

あの城からだいぶ歩いたが、一行に四天王なんて出てこないなー。魔王の城に居るのかなぁ。

「覚悟ーー!」物陰から狐みたいな魔物が飛び出してきた!が、「四字熟語!!」ボンッ!敵は爆発して四散した。 これ、OKなんだ。

やっぱり変、この世界!

そうこうしてる内に何か豪邸みたいな所に辿り着いた。

「よーし!待ってろーー!最後の四天王!!」

俺は重い扉を蹴飛ばして入った。


「ああ、よく辿り着いたね。ご苦労さま。」

中には椅子が有ってそこに座ってた男が言った。

「まさか、あなたが四天王?」失礼ながら指を指した。「違う違う。僕は魔王。君が探してる四天王はね出掛けた時になんかやられちゃったらしいんだ。だから倒す必要ないんだよ。」

は?とリアクションしようとしたがどちらかというと ええ?!だった。 どうやら最初の雪原でキルが唱えた四字熟語がクリーンヒットしたらしい。

「それより君は異世界の人間なんだろ。そっちの世界の遊びを一つ教えてくれないか?」

魔王は余裕たっぷりに笑ってる。顎は引かず、警戒はしていない。

「しりとりって遊びはどうですか?」

その提案に「どんな遊びなんだい?」と興味津々に聞いた。

「言葉の最後を繋げて遊ぶんです。しりとりだったらりんごとか。」

何で俺は魔王の前でしりとりの説明をしてるんだ。

泣けてくるな~

「なるほど。しかし、普通じゃつまらない。そうだ! 魔法しりとりにしよう!」

魔法とは四字熟語だ。だいたいそんな予感はしていたんだ。 「そうしますか!」 俺は拳をスパンと合わせた。


「私から行きますよ。り…緑衣黄裏りょくいこうり。」

ドズン!! 魔王が座っていた椅子に巨大な剣が突き刺さった。 だが魔王はそこに居ない。

「いきなり“り’’か!ならば、麟之儀儀りんのぎぎ!!」

天井から現れたと思ったまた消えた。まずい!奥から大砲みたいな物が発射された!

「防御!!吟風弄月ぎんぷうろうげつ!」俺の目の前に巨大な壁が出現し、大砲の攻撃は跳ね返されて、豪邸の壁に直撃した! 「つ……墜茵落溷ついこんらくこん!!くらえ!雷だ!!」

何!?何処からだ!ん?ついいんらくこ……ん?

雷は魔王に直撃した。「しまったーー!」

慣れてないならしょうがないかと、俺は手を合わせた。 「しりとり……恐るべし!」彼は倒れた。


「回復魔法ってなんだろう?」俺は悩んでいた。このままでは魔王は死んでしまう。そしたら、俺は帰れないのだ。

「辞書には色々書いてあるなぁ……慎重にいかないと。」パラパラと捲ってみる。非驢非馬ひろひば沈黙寡言ちんもくかげん

千客万来、色々な四字熟語が載ってる。とりあえず俺は外に出てみた。 「うっわ!綺麗な空! 」その空はダイヤモンドもサファイアもオパールも叶わない程綺麗だった。 「とりあえず唱えてみるか。粗言細語

《そげんさいご》!

」くるんと手を回して言ったら久々の謎案内さんが

「意味を入力してください。」と言った。

「意味か。荒々しい言葉と取るに足らない言葉。」

「正解です。」案内さんは許可してくれた。

そして、俺に水が降りかかる。 なんだ、この水はときょとんとしていたが、体中の傷が癒されていくのが良くわかった。

ダメだ。これでは傷しか治らない。死にかけに使える様な言葉は……「落花啼鳥らっかていちょう!」知っていたのでとりあえず言ってみた。 すると、豪邸の周りに綺麗な花が咲き、鳥(?)が集まってきた。

わー!綺麗!! ……じゃなくて!だいたいこの熟語の本来の意味は寂しげな風景だろうが。真逆じゃないか……

もう、諦めるか。と辞書を閉じようとしたその時、

ある熟語に気づいた。いこ……みき?已己巳己いこみきってすごい熟語だな。これは……まさかだよな。

脂汗を掻きながら空に叫んだ。「已己巳己いこみき!!」

「意味を入力してください。」前のめりに卒倒した。 ちょっと!ここまで来て?

「あと、一分。」 随分と冷酷に言った。

「だがいに非常ににているもののこと!どうだ?」

だから已己巳己なのだ。已己巳己とは同じ様な感じを並べた熟語。非常に似ている。

「正解。では……」案内さんがそう言ったら、泡が凄い数集まって、豪邸から周りに広がる。

どうやら結果オーライか。豪邸の中に戻った。


「やあ!君が生き返らせてくれたんだね。」魔王は既にお茶を飲んで突き刺さった巨大な剣の隣に椅子を置いて座っていた。

「いいんですかね。これで……」なんだか嫌な予感がしたのだ。寒気がした。

「さっきの魔法で君が倒した敵はみんな生き返ってしまったようだよ。」

それを聞いてあらら……だったが、それも良いか。と俺は思った。そして、最後の頼みを魔王に言った。

「異世界に帰らせてくれないか?」魔王はフッと目を瞑って「分かったよ。最後に何か言いたい事はあるかい?」 それは一つだけだった。「この辞書、雪原のキルって奴に渡してくれ。彼ならきっと良い使い方をしてくれるだろう。」 そう言って魔王に辞書を渡した。「分かった。さあココからお帰り。」魔王の後ろの空間が歪んだ。「さようなら。異世界。」手を振ってその空間に飛び込んだ。冒険はこうして終わりを告げたのである。


「痛った!!」帰ってきて一言目はそれだった。

「あ~帰れたか……良かった良かった。」笑いながら頭を撫でた。「いや~本当変な世界だったなぁ。あれ?今って何時まさか、二年とか経ってたりして…」

むふふと傍に有った時計を見た。20:58 と表示されている。「なんだよー!四時間程しか経ってないじゃん!! つまんねー!!!」

ゴロンと寝転んだ。ここで重要な問題を思い出した。二万円だ!二万円を早く用意しないと!

慌てて、タンスの中を探してみたが、急にお金なんて無かった。高牙大纛こうがだうとうの人なら貸してくれるかな。そう思った俺は部屋から飛び出した。 よく分かんないけど飛び出したのだ。

「ウザイガキが居てさ~」と誰か話してた。「有財餓鬼!?」と反応してしまった。「え?何ですか?」と聞かれたので、「有財に餓鬼って書いて有財餓鬼うざいがきと言う四字熟語があってですね……」と説明したら、

へぇ~と関心されて「もっと教えてくれませんか?」

と言われた。役に立つものだな。四字熟語ってのは。 俺は誰だか知らんが四字熟語を作ってくれた人に感謝した。


終わり

ホント、めちゃくちゃになってしまいました。

なんかすいません……

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