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いつの間にやら四天王戦 ~ちょっと便利な四字熟語編~

あれから色々あった。 出てくる敵もだんだんと強くなっている。最初の方は知らないと恥ずかしい四字熟語的な感じでなんとか解けたけど、だんだんとおかしくなってる気がする。


「テキ、タベルー!!コロシテタベルー!!」

今度はゾンビか。なんか物騒な言葉言ってやがる。

「春宵一刻!!大地よ!俺に力をーー!」

地面から岩が飛び出し、ゾンビに当たった。

「テキ……ツヨカッタ……コワイ……」

ゾンビは押しつぶされ、灰になった。

だいぶ四字熟語は覚えてきた。てか経験値表示消えたな。あれ、なんだったんだ……

そろそろ不安になって来たし、アレを呼ぶか。

「反面教師!!」

地面に魔法陣が浮き上がり、だんだんと人の形になって行く。そして、女が現れた。

「お呼びですかー!あれ?あんたいつかの……。」

そう、現れたのは始まりの雪原で呼んだあのデコピン女だった。

バチっ!俺は女の額に人差し指を当てた。

「いったー!何?まだ怒ってたの?あれはあんたが変な時間に呼び出すからじゃないのーー!」

赤くなってる額にほっぺが膨らむ。一つ言いたい。

「アホか。この女は。」


とりあえず女は引っ張って無理やり連れていった。

雲が集まり、なんだか不安な空気になってきた。

「城?なんか凄いなぁ……」

辿りついたのはなんだかでっかい城だった。

「はえ~すっごい大きい……」城は二十メートル以上はある。

「行くか!」と俺は扉をとりあえず蹴飛ばした。

中には彫刻がいっぱいだった。悪趣味だなぁ……なんて思って立ち止まってると、頭の中に直接声がした。

「貴様ら……品行方正の意味が分かるか……」

あ、それなら答えられる!頭を抑えながら叫んだ!

「「行いや心のもちようが正しく立派で模範的であるさま!!!」」

なぜか引っ張ってきた女まで同じ事を言った。

「何!?ダブルアタックだと!?ぐぁぁー!覚えてろーー!」声はそれで途切れた。

「四天王一人突破イエー!!あと、三人だー!」

女の喜ぶ様を見て思った。

「四天王一人目弱っ!!」

一階層は物見遊山で進んだ。


二階層から十三階層までは空っぽだった。さっきのダブルアタックでやられたのか、それとも元から居ないのか……

変化は十四階層で起きた。

「あら、この階層地面が土で出来てる。」

女が睨んだ通り、確かに変だ。ここの階層だけ土なんて

ザッと前に進むと、砂埃がたった。

「居るんだろ!四天王!出て来いよ!!!」

叫ぶと周りが突然、自然空間に変わり、巨大なキノコを頭に生やした男が出てきた。

「汝……この階層は今までの階層とは全く違うぞ。

悪いことは言わないから帰らないか?」

は? 優しさのつもりか?老婆心になってるのに気づかずに?

「嫌だ!俺は魔王に会いたいんだ!絶対帰るもんか!!」

「そうよ!私だって呼ばれた以上、帰れないんだから!!」

ニヤリと二人で笑った。その気迫に押されたか

「じゃあ、勝利してみせよ!!」と戦ってくれた。

行くぞ。ええ。 いつの間にかコンビネーションとやらが生まれた様だ。

「芝蘭之交のしとらんはどんな植物だ!!」

「どちらも香り高い植物!だから意味が得の高い人々との麗しい交際をさす!!」

「正解だ。じゃあ瑾瑜匿瑕の意味はなんだ!」

ええ!?きんゆとくかってなんだ!?どうしよさっぱり分からない!

「優れた者にも欠点はある。けど、その欠点で優れた者の価値は下がらない!!」

突然、女が答えた。ふぅ危機一髪だった。

「しっかりしてよ。あんたがやられたら元も子もないんだからね。」

正直、びっくりした。この女、タダのアホじゃなかったのかと。

「うむ。正解だ。ならこれはどうだ!斟酌折衷の意味を答えよ!!」

俺は女を後ろに押し、前に出た。

「双方それぞれの事情をくみ取って、その中間を取ること!!そして、喰らえ!紳士協定!! !」

俺は早く終わらせたかった。叫ぶと周りに火が浮かんで、キノコ男はを燃やした。

「甘いわ!!次の問題だ!今のこの状況をなんと表すか!!」

「魚網鴻離!!このままでは俺の求めてた物なんか手にいりそうも無いからな!!」

「えー。ここまで来てそれは無いでしょー!!」

なんか知らんが、結構良いダメージになったらしい。

「これで最後にしてやる。次はなんだ!」

急に落ち込んでたのにキリリとなった。

「南柯之夢の南柯とはなんだ!!!答えよ!!」

すうっーと息を吸い込んだ。すると、女も並んだ。

どうやら、答えは二人共分かった様だ。

二人は叫んだ。

「南側に有る木!」 「分かりません!!」

思いっきり叫んだ。もう、何処までも響くぐらいに。

「女不正解。男正解。」キノコ男は随分と嬉しそうだった。そして、後ろの壁が空き女は青天の霹靂になった。

「素晴らしかったぞ。お前なら次の四天王も倒せるさ。それではさらばだ!」

泡沫になった。四天王はあと一人! って、あと二人じゃないのか?

次に進もうとすると、ピコンと音がして

「おめでとうございます!四天王二体の経験値合わせて621171です!あなたのレベルは今、857です。」

と、聞こえた。

ああ…表示君生きてたんだ。そうか、もう、レベル857にもなったのか。意味無いんだけどね!!

さあ次の階層だ!!行くぞ!何か忘れてる気がするけどな!!

俺は階段を駆け上がった。


「あれ?最上階か?」辿り着いたのは21階だった。

走って駆け上がっていたら、途中の階層忘れていたのだった。

すごい重そうな扉が有った。俺はその扉の前から叫ぶ!!!「煙炎漲天!!意味は煙と炎とが空一面にひろがってる火勢の激しいことっっだああ!!」

手から炎が飛び出して扉ごと部屋を燃やし尽くす!

余りの熱さに城が崩れた。

「くそーー!勇者の馬鹿野郎ーー!!」まさかと思ったら三番目の四天王の叫びだった。一瞬、姿が見えた気がしたが、天年不遂だったようだ。

地面になんとか着地した。良かったのだが、

最後の四天王は何処へ? 俺はとりあえず瓦礫になった城を後にして怪しげな森に歩いていった。

夜は終わらないみたいだ。無根無蔕の魔王がいる限り。


出てきた四字熟語の読み方は活動報告にて。なんだか不安になってきました……

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