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第12話

「なあ、本当に支部長に会わないとダメ?」

「ダメです!付いてきてください」


 レイガとミリナは言い合いながらギルド内の階段を登り、支部長室へと向かっていた。そんな中、レイガがあることを思い付く。それは……


「えー、じゃあミリナさん俺と今からデートしようよ!そうすれば行かなくて済むだろ?」

「で、デデデデーート!?にゃ、にゃにゃにゃんでですか!?」


 デートのお誘いである。レイガは完全に自身の容姿を忘れてこれを言っている。それが、何を意味しているかお分かりになるだろうか?そう、レイガが無自覚天然タラシだと証明されるのだ!まあ、元々レイガは初めて出会ったマトモな人であるミリナに何か奢ろうかなぁと思っていたので行く時間が前後するだけだ。


「だって、初めてマトモな人に会ったからね。ギルドで初めて話したのはビッチとか最悪でしょ。ね、行こうよ」

「わ、わかりました!でも、支部長には会って下さい!もう着きましたから」

「な、何だってーー!!?」


 そうこうしている内に二人は支部長室の前へ着いていた。ミリナはレイガが叫んでいるのを軽く無視すると扉をノックした。


「誰だ?」

「ミリナです。大至急お話することが出来ましたので入れて下さい」

「わかった、入れ」

「失礼します!」


 中からの返事を聞き、ミリナは扉を開け中に入った。レイガもそれに続き中に入った。

 中は20畳程の広さで奥に焦げ茶色の執務机があり、部屋の中央にソファとテーブルが置かれている。


「ソイツは?」


 レイガが部屋に入ると支部長がミリナに問い掛ける。ミリナは軽く咳払いすると、レイガの事を簡潔に支部長へと説明した。龍人で評価値がSFランクだった事だ。


「ほぅ、そうか。お前──レイガと言ったか、お前はどこまで戦える?」


 支部長──ブル〇ス・ウ〇リスをゴツくした感じ──がソファに足を組んで座っているレイガに問い掛ける。レイガは支部長を見返す。


「どこまで、とは?戦えるモンスターの事か?それとも人か?」

「両方だ。もし高ランク冒険者になるなら対人も、もちろん高位モンスターの討伐や低位モンスターの殲滅も含まれるからな」

「そういうことなら大丈夫だ。モンスターはそうだな、これで証拠になるか?」


 そう言うとレイガは例の森で獲ってきた魔石を取り出し、無造作に投げ渡した。

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