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御飯
「さーて、いただきまーす」
奉納を終わらせ、屋上に戻って来たヴィロサたちは昼ご飯を再開していた。
「ごちそうさまでした」
ファロイデスが手を合わせる。
ヴェルナも手を合わせて、ペコリと頭を下げる。
「え! もう食べ終わったの?」
「少ししか残ってなかったし」
ヴェルナが同意するかのように頷く。
そして、そこでチャイムが鳴った。
「あら、昼休み終了ね」
「そんな! 私、全然食べてない!」
「残念だけどしょうがないわ」
ファロイデスが肩をすくめながら首を横に振る。
「さ、教室に戻るわよ」
立ち上がったファロイデスはヴィロサの首根っこを掴み、ヴェルナとともに屋上の出口に向かった。
「お昼ご飯が〜」
ヴィロサの嘆きが、青い空へと響いた。
end