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コート

秋風が身に染みだして来た頃。ちょっと肌寒くなって来たので、冬用のコートを購入しようと思って、古着屋さんに出かけた。


すると、ちょっと古そうだけど結構シャレたデザインのコートを見つけたんだ。


値段も親元から離れて安アパート暮らしな貧乏大学生の俺には優しいお手頃価格。


単純な俺は”これは掘り出し物を見つけた”と、ホクホクしながらコートを試着する事にした。


そして試着室に入って袖を通して着てみると、背丈もピッタリだし色合いも自分に似合っているような気がした。


すると突然、『こうじのコート、勝手に着ないでよ!』って、ヒステリックな女の声が聞こえた。


”え? 誰!?”っと思って、試着室の中を見回すと誰も居ない。そこでふと姿身の鏡に目をやると、俺の腰に女の子がしがみついて居た。


「うわっ!」となって、試着室から転がるように出ると、店員さんが驚いて俺のほうを見ていた。


転がり出て床に座ったまま、試着室の中を見るとそこには誰も居ない。


”え?”と思って、自分の回りをキョロキョロしても誰も居ない。


何処にも、俺の腰にしがみついて居た女の子は居なかった。


俺は立ち上がってコートをそっと広げて見たんだ。


勿論、コートに女の子は隠れてなんか居ない。


”……なんなんだ?”


もう一度、試着室の鏡を見ると俺の持っているコートの影に、女の子の顔が出ているのが写っている。


そして、その赤く充血した目で俺を睨み付けていたんだ。


一人称の習作のつもりです。

ところで、気になってるんだけど、君の後ろに居るのは 誰?


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