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なろうだけよ-短編

誰も起きて来ない

作者: ササデササ

 大学のサークル仲間との飲み会があった。

 今となっては、珍しくなくなった朝帰り。

 現在の時刻は午前4時。

 家族はみんな眠っていた。

 父、母、祖母、ポチ。

 みんな眠っていた。

 俺も水を一杯飲んで、眠る事にした。


 思いのほか早く目が冷めた。

 というか、目覚ましがなりやがった。

 現在の時刻は午前7時。

 誰だよ。目覚まし時計をセットしたのは。

 いや、俺以外に考えられんのだが、全く身に覚えがない。

 でも俺なんだろうな。

 寝る時の癖だろうか。無意識にセットしたのだろうか。

 どうでも良いや。

 そろそろ家族が起きているかもしれないと思い、リビングに向かう。

 誰もいなかった。

 炊飯器は予約されてない。空だ。

 パンの買い置きもない。

 さて、朝飯はどうなるのやら。

 腹が減った。

 コンビニに行こうかとも思ったが、俺は誰かが起きるのを待つことにした。

 眠気は覚めても、身体はまだダルイ。酒が残っている。

 

 1時間経ったが、誰も起きて来ない。

 休みだからって、いつまで寝てるのよ!

 ってのは、親の台詞じゃないか。

 そう思いながら、俺は母を起こしにいった。


 死んでいた。

 

 母の隣にいる父の身体をゆすった。

 

 死んでいた。

 

 祖母もポチも死んでいた。


 110番に電話をしようと思ったとき、俺も死んだ。

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