第八話 幻魔討伐、報酬GET
なんか、こう、幻魔(笑)の体がスァーーーッって光の粒になって消えていった。
人に害を与える魔物に対する言葉じゃ無いと思うが、神秘的だ。
俺「ところでさー」
良平「ん?」
俺「なんでお前あいつの居場所分かったの?」
良平「あぁ、音だよ、音」
俺「音ぉ?」
良平「そ、音。なんか風を切る音と荒い息が聞こえたたから」
俺&賢&優「「「すげー」」」
で、洞窟を無事脱出、改めて村に向かってみた。
既にバランダキアから話が伝わってたのか、最初とはまさに正反対の大歓迎であった。
なにこれ悲しい
‐マッコ村 村長の家‐
村長「ソナ殿から話しを聞いておる。わしらは幻を見ていて、そなたらを魔物と呼び、追い返したそうな……許してくだされ。」
俺「いえいえ、大丈夫ですよ。ちゃんと魔物は退治しましたから」
良平「そうそう、悪いのは全部あの野郎なんだからさ。」
と、何やら村人が家の奥から道具を持ってきた。
村長「これは、我々からのお礼じゃ。受け取ってくだされ。」
赤い剣、炎のようにも見える。
俺「え、いいんですか?こんなもの貰って?」
村長「いいんじゃよ、これがせめてもの償いじゃ……」
焔の剣を手に入れた!!
早速装備しよう…
‐マスタラト平原‐
俺「さぁ、次の町に向かうぞ!!」
そう言った瞬間に魔物の群れが現れた。
王蛇×3が現れた!!
レッドスライム×4が現れた!!
下っ端天狗×2が現れた!!
賢「あ、そうそう…あの魔物を倒した時、新しい魔法が入ったんです。使ってみましょうか?」
俺「おお、見たいみたい」
賢「じゃあ行きますよ……十億の雷!!」
余りにも!!余りにも多い、無数の雷が敵の群れを撃ち尽くすッ!!
良平「すげー」
優香「うわぁ…」
と、背後からいまの攻撃を逃れたと思われる王蛇が一匹、音も無しに近づいてくる。
???「危ないッ!!」
そう聞こえた瞬間、後ろから王蛇の息絶える声が聞こえた。
見ると、王蛇の頭の辺りに鉄の矢が刺さっている。
顔を上げると、少し遠くに右手がボウガンのような形になっている人が…今、右手が手の形にもだった。
???「いや、危ないところでしたねー。この魔物、かなり強い毒を持ってるんです。噛まれてたらそうとうキツかったでしょう」
真っ黒のフードをかぶっていて、顔がよく見えないし、全身も真っ黒いローブで包まれている。
良「助けてくれた事には礼を言う。だが、あんた誰だ?」
ニツル「あぁ、僕はニツル。その辺を旅してる渡り鳥さ。あんた達も旅してるのかい?」
俺「ああ…魔王討伐の旅にね……」
ニツル「へー。勇者様?」
俺「強制的に決められたんだけどな!!」
優香「文句があるならじゃんけんに勝てばいいのに」
ニツル「じゃんけんで決まった勇者!?聞いたこと無いな………」
俺も。
ニツル「じゃあ僕はこの辺で。また、何所かで遇うといいね!!」
優香「ばいばーい」
賢二郎「さよならー」
俺「にしても、あの人の腕…どうなってんだ?」
良平「さぁ?魔法とかあるんだからその類じゃね?」
俺「そーだよなー」
今回は少し短め。
ニツルのあの台詞、絶対にまた遇うフラグだよね