普通にヘビをスベスベしました
「……あれ、見て」アイラ・スベスベリアが足元のヘビの魔物を指さす。
「おい……触るな」ガチムが即座に腕を組む。
「見て、この肌触り……滑らかで完璧よ」アイラは目を輝かせる。
「滑らか……?」ペルペチュアは耳を押さえて小声。「普通に危険だと思うんだけど」
ヌルは鼻をヒクヒクさせる。
「匂いは……無臭、残念だ」
ヒンヤリは空気を確認。「温度も平常……でも動きが不自然」
アイラはしゃがんでヘビを撫でる。
「スベスベ……あなた、仲間にならない?」
ガチムは眉をひそめる。「仲間じゃなくて敵だろ」
「でも触感は最高……」アイラは手を止めない。
ペルペチュアは耳をすませる。「今のスリスリ音……危険信号」
ガチムは二の腕を叩く。「準備完了。もし襲ってきたら俺が守る」
その瞬間、森の奥から冒険者ギルドの使いが駆けつけた。
「アイラ・スベスベリア! その魔物を勝手に捕まえようとしてはいけません!」
アイラは振り返り、ヘビを抱えたままにっこり笑う。
「見てください、このスベスベ……ペットにしたら最高です!」
「スベスベ……触感フェチか!」ガチムは呆れる。
ギルド員は腕を組む。
「触感フェチは自由だが、モンスター勝手に飼うのは規則違反だ!」
アイラは小首をかしげる。「でも……滑らかで……」
ヌルが鼻をヒクヒク。「匂いは確かに良いけど、規則は規則だな」
ペルペチュアは耳を押さえながら微笑む。「音も面白い……でも危険」
ヒンヤリは冷静に言う。「温度や湿度的には飼えなくはない……でも規則違反」
ガチムは胸を張る。「全員、冷静に判断してるな……異論なし」
アイラはため息をつき、ヘビをそっと森に返した。
「……仕方ないわね」
「当たり前だ」ガチムは笑う。「普通の冒険者なら当然の判断だ」
ペルペチュアは耳を押さえながら小声。「でも触感……残念」
ヌルは鼻をヒクヒク。「この匂い……まあ、また会えるかも」
ギルド員は肩をすくめ、森を後にした。
「やれやれ…これだから触感フェチは」カ゚チムが呆れる。
アイラは森を見つめながら小声でつぶやく。
「……スベスベ……」
パーティは顔を見合わせつつ、今日も極めて常識的に、極めて普通に冒険をした。




