一緒だよ
その後、秀くんの親は連くんの親に慰謝料を払うことになった。本当なら、秀くんは児童自立支援施設に入るような事をしたのだけれど、連くんがそれを拒否したため、秀くんが児童自立支援施設に入ることは無かった。けれど、言葉を発せなくなった連くんは普通学級にいることは出来なくなり、特別支援学級に行くことになった。そのため、私や秀くんは暇さえあれば、特別支援学級に行った。
「連くん!一緒に帰ろ〜!」
『おう!』
連くんは手話で返事をしてくれた。
「僕、手話だけじゃなくて、言語療法士の勉強を始めようと思うんだ。そしたら、連も話せるようになるかもしれないだろ?僕は逃げないよ」
『それはいいな!もちろん、無料で支援しろよ?』
「当たり前だろ。友達なんだから」
秀くんは吹っ切れた様に連の目を見つめた。
「私も忘れないでよね!私は手話での同時通訳も勉強してるんだから!そしたら、普通に会話しているみたいになるでしょ?そうした方が、言葉を話せないの、忘れられると思って」
『ありがとな。でも、言葉を話せなくても、そこまで落ち込んでないよ。お前らがいるからな』
連はそう言って、笑った。連くんも連くんを支える私達も、障害者という偏見によって、今からの将来に困難が待ち受けるんだろう。
けれど、私たちは逃げない。近くにいることが、辛いことと戦っている人の支えになるから。




