対立
第4話 対立
「どこにいるんだろう」
「右に進んだ突き当たりを左だ」
「幸ありがとう!」
未来はどんどん危険な方に進んでいく。本当はそんなことして欲しくないけれど、俺はそんな未来の優しさに救われた。だから、俺は未来の進みたい方を全力で応援する
「ここだね…開けるよ」
幸はゆっくりと扉を開ける。
「きゃあ!」
未来が見た光景は、血だらけの連だった。
「連くん!連くん!」
「うう…」
「良かった、生きてる。秀くん、一緒に連くんを運んでくれる?…秀くん?」
秀は目を真っ赤にして、息を荒くしてる
「無駄だ、術に掛かっている。術に掛けた猫又は白って言うんだ。そいつを説得しない事には、術は解けない」
「その通り。でも術は解かないよ」
そう言って白は現れた。
「なあ、白ここは俺に免じてこの3人を逃がしてくれないか」
「幸も僕を裏切るのかい?人間は全員死ねばいいんだ。争って自責の念に囚われ自ら身を投げる。そういう結末を僕は期待してるんだ」
「なんでそんなことするの!?」
未来は悲鳴のような声で問いかける。
「それが人間の望んだ事だからさ」
「人間の望んだ事?」
「僕の過去を教えてあげよう」