親友
初投稿の為、至らぬところが多々あると思いますが、
よろしくお願い致します。
「ニコラちゃんおはよ〜!あれ?まだ寝てるの〜?起きて〜!」
そう言いながら体を揺らしてくる女の子。
「うぅ…おはようライラ…」
目を擦りながら起き上がる。
寝ていた私を起こしに来たのは、私の大切な親友、ライラ。
黄色の髪の毛をサイドテールにしている。綺麗な黄色い目で、無邪気で元気。まさに天使って感じの子。
「見て見て!ルド爺が作ってくれたの!」
ライラは嬉しそうに薄い四角い機械を見せてきた。
「…なにこれ」
私はまだ寝ぼけていたから半目で聞いた。
「人間ならみんな持ってるっいうスマホ?っていうものに似たものを作ってくれたの〜!写真とか撮れるんだって!」
ライラはスマホ(仮)を私に向けてパシャリと写真を撮った。
光が眩しくて思わず目を瞑った。
「あはは!ニコラちゃんの眠そうな顔〜!」
「そりゃ寝起きだもの…」
やれやれ、と思いつつ着替える。
「ねえ、ニコラちゃん。一緒に写真撮ろうよ。」
「いいけど、ちょっと恥ずかしいわね。」
「いいじゃん!いいじゃん!記念に!」
そう言って少し強引にくっついて、頬を合わせながら写真を撮った。
「えへへ、嬉しいなぁ。一生の宝物!」
「大げさね、写真くらい何時でも撮ってあげるわよ。」
「ニコラちゃんわかってないなぁ。なんでも初めては特別なんだよ?」
はいはいと受け流しつつご飯の用意をし、食事を済ませた。
「今日、お父さんとお母さん帰り遅いんだって〜。」
ご飯を食べ終わって人のベットでゴロゴロしながら言うライラ
「そうなの。なにかあったの?」
「う〜ん、最近天界に怪しい物があったとかで調査に行くって。」
「そう、何もないといいわね。」
ライラの両親は上級天使で天界守護隊の隊長と副隊長をしている。
戦っているところは見たことないけど、凄く強いらしい。
私には元々両親はいなかった。
気付いたら天界にいて、ライラの両親に保護され本当の家族のように接してくれている。
自分の両親がどんな人だったのか、今更気にならない。
ライラがいてくれればそれだけで。
「そういえば、その左手の指輪、ずっと付けてるわね。なんで人差し指なの?」
ライラは私と出会って少ししてから左手の人差し指に指輪をしている。
お母さんから譲り受けたらしい。
「え…えーと…笑わないでね…?」
私はうんうんと頷く。
「私って内気だし、何をするにも失敗したときの事考えちゃったりして中々一歩が踏み出せない事が多くて…左手の人差し指に指輪を付けたら積極的に、自分に自信が持てるって書いてたから…ニコラちゃんみたいになれればなって思って…」
「ふふっ」
おっと、私みたいにって言葉につい嬉しくて笑ってしまったわ。
「あー!笑わないって言ったのに!!」
ぷくーっと頬を膨らまして怒るライラ
「ごめんごめん。でもライラにはライラで良いところは沢山あるわ。無理に誰かのようになる必要はないわ。」
「ニコラちゃん…」
「まぁ、そもそもライラが私のようになれる可能性はないわ!」
ふふんとドヤ顔をする。
「うわー…嫌味だ〜…なんかムカつく〜…」
ライラはジトーっとした顔をする。
「そんな事より、せっかくだしルド爺が作ったスマホ(仮)で写真でも撮りに行きましょうよ」
「そんなことっ…?!うぅ…私真剣なのにぃ…」
ガーンという効果音が聞こえそうな顔で落ち込むライラを横目に出かける支度を済ませ外に出た。