(10)実験開始
前回の更新からかなり空いてしまいました。
誰かの好みに刺さっていますように
研究員達の話によると、ここは精霊師カストロの屋敷の中らしい。
けど、今はそんな事どうでもいい、取り敢えず逃げる方法を考えないと。
「カストロ様、ではクリスタルの封印を解きます。よろしいですか?」
「拘束の術式はいつでも展開できる、やれ」
ピシッ、ピシッバキッ。パリーンッ。
「封印解除完了で御座います」
「拘束術式展開」
この狭いクリスタルからやっと出れたけど、拘束術式とやらのせいで痛みがやってきた。
「痛っ、、また閉じ込めるの?」
カストロが気持ち悪い笑みを浮かべている。
「君を逃すわけにはいかないのでな。流石に逃げられて皇帝にバレるわけにはいかないんだ、くれぐれも逃げてくれるなよ」
このカストロとかいう人間は、悪い方の人間らしい。笑みが気持ち悪いし、皇帝にバレるわけにはいかないってことは、悪い事をしているはず。それに皇帝にバレないようにしてるって事は、いざとなったら皇帝をダシに威嚇できるかも。
最初の実験とやらはただ複数の人間に眺められるのから始まった。もう丸三日も複数の人間に見られ続けれいる。何か話し合っているみたいだけど研究員の言葉は難しい。前世でそれ何りに人間を見て来たけど、ここの人間の言葉はまるで何かの呪文を聞いているみたい。
「この精霊は生まれて間もない精霊である事は間違いないんだが、なぜ四大属性を備えていないのかさっぱりだな。」
「普通生まれて間もない精霊でも属性は備えているはずだ、やはり突然変異ではないのか??」
ここの人間たちは私の出生や、四大属性について知りたいみたい。私も知りたいくらい。ここの人間が突きとめてくれれば私も自分の事が分かるかもしれない。
一週間が経ってようやく私の事を眺めてくる人数が減って来たと思ったら、変な機械を六人がかりで運ぶのが見えた。
(随分大きな機械だけどなんだろう?)
まだ続きます。
次回もお楽しみに、、