表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JOKERMAN  作者: ホーリン・ホーク
6/33

6.graduation party

 午後七時。

 ジョーはベッドに横になっていた。

 買い物から帰って何時間もそこに。

 思いもよらぬ、初恋の人との再会。

 ジョーは今まで、彼女が微笑む卒業パーティーの時の写真を肌身離さず大事にしていた。

 古ぼけてはいるが、彼の中の〝リリィ〟はいつも新鮮だった。


 ――リリィ・ストーン……。あぁリリィ。君に出逢えるなんて……俺は夢を見ているようだ……。


挿絵(By みてみん)


 それはジョーの真実。

 彼女への想いがあったからこそ、彼は今まで生きてこれた。

 そして今また蘇る、あの日の声。艶やかで愛らしい響き。



《……いいわよ……隣りのクラスの人よね?


 ……お名前は確か…… ジョセフ。そう、ジョセフね……


 ……そうなの、あなたも入隊するの……


 無事を祈ってるわ……


 じゃあ……


 どうしたの? その人は誰?


 ……その人は誰??


 誰? ……誰? 

 

 ……誰?!!!》



 ジョーはムクッと起き上がった。

 洗面台の前に立ち、鏡の中の自分を睨みつけた。

 死の灰をだらりとかぶる白髪に苔のような緑の瞳が二つ。これが現実だ。


 ――おい、ジョー。〝ジョーカーマン〟。お前はもうジョセフじゃないんだ。

 血も涙もない殺し屋だろう? 過去は捨てたんだろう?

 その尖った、恐ろしい(つら)に捨てたはずじゃなかったのか?

 お前はもう……表通りは歩けないんだ……

 そう、言い聞かせた。


 気の抜けた顔はいっそう見るに堪えない。


 顔を洗い、冷水をコップに注ぎ一気に飲み干すと、ジョーはまた動き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ