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JOKERMAN  作者: ホーリン・ホーク
5/33

5.leopard skin

挿絵(By みてみん)


 レパード・スキン。

 彼はバウンティ・ハンター=賞金稼ぎ。

 斡旋あるいは自らを宣伝し依頼を受け賞金首を捕まえる。

 賞金首――賞金をかけられるのは悪党が多い。

 イカサマ賭博師、結婚詐欺師、マフィア犯罪のカギを握る証人そして極悪犯罪人、とにかく大変な奴らばかりだ。

 依頼人も様々、警察以外の民間人もいる。

 高額なハントほど困難で危険、死と隣り合わせ。

 金のためなら手段を選ばず、金のためなら情けをかけない。

 ハイエナのように嗅ぎ回り、お尋ね者を引きずり落とす。

 正義など片腹痛い。誰かへの忠誠心など微塵もなければ恩義など糞食らえだ。

 やるのはただ、金のためだ。


 レパードは元警官だった。

 そしてレオ・フットプライドはかつての上司、ネヴァレンド州警察署長。

 顔を合わせたのは三年振り。古い付き合いだったが、百獣の王気取りのフットプライドのことは嫌いだった。

 生理的に受けつけないし、彼が警察を辞める時も何一ついい事は言わなかった。


あいつ(レパード)の首に幾ら賭ける? 見てろ直ぐにお尋ね者だ」そう言って蔑んだ。

 だが今となっては別に何てことない。

 ――こいつは金を持ってる。ただそれだけだ。それなりの報酬は頂きますよと。



 フットプライドはようやく目を覚ました。

「レパード、元気だったか?」

「ええ。署長もお元気そうで」

 レパードはさっさと答え、本題に移した。

「私を呼んでくださったのは逃げ……いや、黙ってどっかへ出て行かれた奥さん」

「リリィ。子供も一人」

「お子さん」

「フッ、俺の子じゃないんだがな。前の、死んだ元夫の。俺にとっちゃ邪魔でしょうがないんだが。そう、リリィとボビィ。その二人を捜してくれ」


 フットプライドは二人の写真をテーブルに置いた。それを手に取り、レパードは眉を上げる。

「お美しい方ですなぁ羨ましい」

「ああ。最愛の妻だ」

「でしょうな」――あーこいつにゃ勿体ねぇ……。

「で、心当たりは?」

「わからん。メイドも何も知らんと」

 レパードは親指を立て「これ。とか?」

「戯け! あるわけがない!」

「これは失礼。じゃあ故郷にでも帰ったんでしょうな」

 レパードは睨まれ頭を掻く。それからポケットからシケモクを探り出し、火を着け一服した。


「で、この件を俺に頼むのはどうしてです? あなたはネヴァレンド州全土を預かる警察の署長様だ。ちょっと紐を引っ張れば女子供の一人や二人、直ぐに見つけられるはず……何故、俺なんです?」

 その言葉にフットプライドは顔をしかめた。

「嫌か?」

「いやいや、そんなんじゃないッス」

「お前の評判がいいからだ」


 ――ウソつけ。お前はただ署の奴らの誰にも知られたくねぇんだろ? お前はプライドの塊だからな。面子ってもんがよ……レパードは腹の中でそう呟きながら、


「ありがとうございます。嬉しいですよ。俺を使ってくださるだけでも」

 さあ幾ら提示するかなとレパードは頭で算盤を弾いた。


挿絵(By みてみん)



「レパード。このバッジを使え。何かと役に立つだろう。そしてこのメモ。リリィの生まれ故郷フリーホイール。西に二千キロの小さな町だ。生家の住所と電話……母親が出たが知らないと言い張った。とにかく、何か手掛かりを掴んだら逐一俺に連絡を入れろ」


 警官バッジとメモを渡すフットプライド。

「フッ、懐かしい輝きだ」

 それをポケットに入れ、レパードは右手で人差し指一本と左掌を広げ、微笑んだ。

「金か? 幾らだ。十五万か?」

 レパードは首を横に振り、大きな目をギラつかせて答えた。

「いえいえ。一人五十万。奥さんとお子さん合わせて百万」

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