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27.rising
――――――。
《……どうしたの? ……その人は誰? ……》
《……ママだよ》
《……すみません。今日は何もかも……》
《私はリリィです。……あなたのお名前は?》
《どうしてそこまでされるの?》
《……生まれはどこですか? ……いえ……もしかしたら……前に、会ったことがあるかもしれないと》
《あなたといると、何だか懐かしくて》
《……あなたの目は……とても優しい》
《ジョセフ。そう、ジョセフね》
《無事を祈ってるわ》
「……ジョー」
「ジョー、おい! ジョー!」
――はっ? 「は、俺は!」
「ジョー、大丈夫か? 気がついたか?」
「え?」
「私だ。ハイランズだ」
「……ドク? ……俺は、今…… リ、リリィは?」
ジョーは身を起こし、辺りを見渡した。
そして背中に手を当てる。弾丸は貫通していない。めり込んでいるだけで出血も僅かだ。
「大した防弾着だ」
と、ハイランズは感心しながら弾丸を摘み出した。
「気を失うとは不覚。……ドク、航空機動隊基地まで案内してくれないか」
「ん? 何だと?」
ジョーは立ち上がった。
「行かなくては」




