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〈ショウヤ視点〉
僕達は強行したこともあり次の日の昼にオークの森に着いた、キュロット姫の後ろに期待して乗った感想を一言うなら。
ーー姫さんの鎧は硬かった。
姫さんの柔肌が当たってどきどきする、と言うような嬉しい展開もなく、鎧をガッチリ着こなしている姫さんに抱きついていたこっちの方があちこち痛かくてアザだらけになった。軍馬がこちらを見てむき出した歯を見せながら笑っているように見えたが、、まさかね!?
だが、まあ目的地に無事にたどり着けたから良しとしよう。
◇
エリーナ姫は森の近くで駐屯所を築き見張りをしていた騎士に挨拶を交わしているのが見える。
「ご苦労様、どうだ何か変わった様子はなかったか?」
「はっ!これはエリーナ王女殿下にキュロット王女殿下。」
オークの森の見張りしていた騎士がエリーナ姫とキュロット姫に
敬礼をした。
「挨拶はいい、それで、どうなんだ?」
「はっ!!まだオークは森から出て来ておりません、念の為、近隣の町や村には定期的に巡回していますが今の所、目撃情報も被害情報もありませんでした。」
「うむ、なかなか気が利くじゃないか、そうか、そうか強行した甲斐があったな、キュロット。」
「そうですねお姉様。」
ーーなるほどね、被害を抑えるために強行していたのか、結構やるんだなこの姫さん達、オークの被害は酷いからな。
「ところでエリーナ姫、いつ攻めるんだ。」
「折角強行したのに、ここでグズグズしたら意味がない、当然今から攻めるに決まってるぞ。」
「ああ、分かった。」
「ではショウヤ殿、私達が先頭で出陣する、、キュロットもだ。」
「了解」
「はい、お姉様。」
そしてエリーナ率いる白揮騎士団とキュロット率いる黒揮騎士団は急ぎ隊列を組み直し共にオークの森の中へと進軍した。
「変ねぇ」
「何がです、お姉様?」
「静かすぎるのだ、それに魔物どころか小動物にも遭遇してないぞ。」
そして歩くこと二時間オークの集落があったらしい、場所に着いたが魔物も動物もいなかった。活性化していたはずなのにこれは明らかにおかしい。
「これはどういう事だ、これだけ大きな集落なのにオーク1匹いないなんて。活性化していたはずではないのか?」
「そうよねお姉様、これだけの大きな集落の規模だったらオークキングは間違いなくいるはずよね。」
「ああそれに、ここ来るまで何もいなかったしな。」
考えれば考える程違和感がある。迂闊だった一人の頃は常に気を張っていたのに今の僕はなんだ浮かれすぎていた。僕は急いで辺りの気配を探る、、、広範囲を探るが何感じない、。
ーー大丈夫なのか?いや、まだ安心できない。
「何もないのか?どうなっているんだ。」
ーー僕のカンではヤバイと言っている、もう一度入念に気配察知を、、。
ーーんっ!!
上空に違和感がある、違和感のする上空に手をかざし魔力を練る。
「光魔法!!」
ショウヤの放った無数の光針が飛んで行く。
「ちょっとショウヤさん、いきなりどうし、、。」
何も無い空に光針が突き刺さっていく、するとどうだろ少しずつその姿が露になっていく。
『ぐぁぁ。』
「皆、魔族だ!!魔族がいるから油断するな!!」
ショウヤの光針を受けた魔族は羽根をバタつかせて辛うじて地面への衝突を免れている。
ーーんっ更に気配が増えたぞ。ゴツゴツした甲冑に、隙間から見える鱗肌、コウモリみたいな羽根、げげっ天魔族じゃねぇか。
「くそー!!なんで天魔族がいやがる、姫さん不味い退却だ。」
「ショウヤ殿どういう事だ。」
「いいから早く命令をだせ!!」
『あぁあ、バカ魔族が、見つかったじゃないかよ、折角コイツらも魔石になって貰おうと思ってたのに、な!!』
「うわぁぁ」
「きゃぁぁ」
無数の魔力の槍が飛んでくる、反応出来た騎士はシールドを張ったみたいだが、今の攻撃で数人の騎士が胸を貫かれ魔石となった。ショウヤは光のシールドを出し状況が理解出来ずにいるエリーナ姫とキュロット姫を覆いつつ、話を続けた。
「おい!!ここにはオークがいたはずだが。」
『オークどもはもう魔石になってもらった、いい魔石が手に入ったよ、アイツのお陰だ』
「アイツ?そんなに魔石を集めて何しやがる!?」
『ああ、さあね?』
天魔族がニヤリと嫌な笑みをこぼした。
ーーこれは僕達も魔石にする気だ。
「エリーナ姫、早く退却命令を出せ、このままでは全滅するぞ!!」
『おおっと、それは困るのだ。フッ、まあ、これでも逃げれると思うかい。』
天魔族が手を上げると更に数十人の魔族が現れた。
ーー囲まれている!!
「どうやら囲まれたみたいだぜ、姫さん魔族との戦闘経験は?」
「すまないが経験はない、、勝てはしないが負けもしないことは出きると思う、だが今は無理だアイツの威圧感が凄すぎて体が上手く動かないのだ。」
隣にいるキュロットも同じように頷いた。
ーーそう言うことか精鋭部隊の騎士にしてはあっさり殺られたと思ったんだよ。
「そう言うことか分かった、天魔族は僕が何とかするから、後は上手くやってくれよ。」
「ちょっとショウヤ殿どういう事だ。」
「こう言う事だ、、魔装:ジーク!!」
ショウヤは魔装すると、天魔族の背後にジャンプした。
「僕が戻るまで、頑張るんだぞ!!」
『貴様、いつの間に後ろを、、。』
ショウヤは天魔族の両肩に手を乗せると天魔族を連れジャンプした。
「ショウヤさんと天魔族が消えたわ、、、。」
「はっ!!体が動くぞ、、。今だ!!いくぞ白揮騎士団!!」
「お姉様に続くわよ黒揮騎士団!!」
魔法攻撃は勿論の事、体の動く様になったエリーナとキュロットは上空にいる魔族へ魔手を伸ばし引っ張り落とす事で、得意の接近戦へと持ち込んでいった。
◇
『このガロン様の後ろに行くんじゃねぇ!!』
ガロンは体を捻り厳つい直槍をショウヤに向けて振り回した。
ブン!!と直槍が空を切る。
「おっと、当たるわけにはいかないな、、どうだ快適だっただろ、一瞬でオークの森の一番北部に来たんだからな。」
『ぐぬぬ、よくもこんな所に。』
「今度はこっちからいくぞ!」
ショウヤはジャンプして背後から切りつけた。
『ぐあああ』
ガロンな右肩から左脇腹にかけて深い切りキズが出来た。
ーーあれ、ゴーラスより弱くないか?もしかして下級天魔族だったか?
ショウヤは続けざまにハルバードを突きつけ、胸を貫いた。
『ぐっ、、強すぎる、、だが、まだだ、まだここでは、、。
』
ーーはっきり言って弱い、だがここで調子に乗るわけにはいかない。
そう言ったガロンが地上へと逃げるように降りていく、逃げるガロンの背中はがら空きだ。ジャンプしてまた背後からハルバードを叩きつけた、ガロンの体は地面に叩きつけられ転がった。
『ゴバッ!!』
「終わりだガロン、目的を言え、魔石を集めて何してやがる!?それに、、。」
ショウヤは地面に倒れこんだガロンの喉元にハルバードを突きつけた。
「これはどうした、この上位魔素袋は!?これで魔物を増やし上位種にしたことは分かっている。」
『なぜ、貴様がその事を、、。』
「昔知り合いがよく使っていたからな、、さあ言え!!」
ショウヤのハルバードが少しガロンの喉元に突き刺さった。
『フハハハ、魔石はある道具の動力だ、、、それに魔素袋は異世界人に借りたんだよ。』
「嘘言うな、そんな事あるはずない」
『嘘ではない、何なら確かめに来るか?』
ガロンがニヤリと笑った、嫌な笑みだ。
「断る、それに確かめは自分でいく!!」
『フハハハ時間だ、あばよ』
そう言うと地面が光出した、ショウヤは慌ててその場を離れた。
「お前、転移魔方陣をどうして、、」
『じゃあな覚えておけよ、今度は今回の様にいかんぞ、、』
ガロンは転移し光となって逃げていった。
「なんでだよ、お前達は違うよな。だって魔法水晶の中にいるんだろ!?」
ショウヤの問いに答えるものいなかった。
その後、交戦しているエリーナとキュロットに合流したショウヤのお陰で魔族からの損害は少なかったものの、それでも死傷者は数十人となっていた。
そんな事もあり帰りは皆何処かいつも以上に陽気に振る舞っていた。ただ行きと違いショウヤは騎士団員から気に入られ引っ張りだこだったそうだが、それでもガロンの言葉が気掛かりで気の晴れないショウヤだった。
◆エリーナ・ママール【戦闘能力260】
剣術:上 盾術:上 俊足 光魔法:中 魔力回復:下
〈王族固有スキル〉 魔手(魔力の腕が2本発現する)
◆キュロット・ママール【戦闘能力265】
剣術:上 盾術:上 投擲:中 狙う 光魔法:中
〈王族固有スキル〉 魔手(魔力の腕が2本発現する)
ーーーーーーーー学生証ーーーーーーーーーーーーー
異世界:時の勇者
名前 時任翔也 年齢 18歳 男性
戦闘能力 420
時空魔装+600《1000》
《スキル・魔法》
・時空魔法:極 ・光魔法:上 ・火魔法:中
・槍術:極 ・収納 ・気配察知 ・気配遮断
・合成魔法 ・魔力回復:下 ・限界突破:下
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※限界突破:下は発動時に30分戦闘能力を1、5倍にします。再使用出来るまで60分かかる。
ーーーーーーーギルドプレートーーーーーーー
ギルドランク E 王立学園1年生
名前 リオン・ガーディン
年齢 15歳 男性
戦闘能力 672
身体魔強化時【1344】
身体魔強化+無属性身体強化時《2016》
暗黒魔装+1000《3016》
《スキル・魔法》
隠蔽・暗黒魔法:極
隠蔽・魔神:上
隠蔽・同属魔法発動
隠蔽・合成魔法
隠蔽・並行魔法
隠蔽・武神:中
隠蔽・二刀流
隠蔽・忍
隠蔽・超人
隠蔽・身体魔強化
隠蔽・毒耐性:上
隠蔽・大地の加護
・神聖魔法(魔神)
・料理
・収納
・鑑定:下
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