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彫金職人の孫カイトの日記2
デケンベルのカレエンダの7日前 太陽の日 (11月25日日曜日)
曇り
今日は朝からおじいさんの工房で彫刻の練習をした。
おじいさんの弟子のトーヤさんに日記はどうだと聞かれたけど、
うまく答えることができなかった。
昨日は日記を書いていない。
昨日のことをまったく思い出せなかった。
いつも忘れ物がひどいけど全部忘れたのは初めてだ。
このことをおじいさんとお父さんに相談したけど、
おじいさんは気にせずきちんと練習しなさいと言った。
お父さんは困った顔をして新しい味のパンをくれた。
とうもろこしがたくさん入っていておいしかったけど、
もう少し塩味があった方がいいと思ったのでそう言っておいた。
とうもろこしより枝豆のほうがいいのに。
次は日記を書くのを忘れないように、机の前に「日記」と書いた紙をはった。