第82話 恋の話って他の人のを聞いてるのは楽しいけど自分にふられると困るよね
話のストックが…ストックが…テスト前なのになくなった…
どうしよう…
あの後俺たちは走って遥さんたちのもとに行ったが花火はすでに終わっていた。
「そろそろ寝るか」
雑談も飽きてきたころに遥さんが提案する。
時計を見てみると時間はすでに12時をまわっていた。
そして俺たちは男子と女子にわかれて寝ようとする。
俺と哲也は部屋に行こうとするとなぜか足音が1人分多いような気がした。
まさかオヤ●ロ様!?
びっくりして振り返ってみると当たり前のようにこっちについてくる姉ちゃんがいた。
「姉ちゃんはあっちでしょ」
「ほら、私顧問としてちゃんと様子見ないとね」
「関係ないから」
俺は姉ちゃんを引きずって遥さんたちにわたす。
「お前も大変だな」
哲也が笑いながら言ってくる。
「お前の姉ちゃんが羨ましいよ…」
「はは」
俺たちはそのまま部屋に行きすぐに眠りについた。
しかし女子達はすぐには眠らない。
「部長ってよく告白されますよね?」
理沙が聞く。
「ああ。でもそれは上田も同じだろ?」
「ええ…」
「二人は本当にモテるよね…」
「「はあ…」」
香織と奈美は二人してため息をつく。
「でもわざわざ断るの大変よ?」
「まったくだ」
「でもなんで二人とも付き合ったりとかしないの?」
「私は…ほら…好きな人いるし…」
「遥は?」
「私も上田と同じで好きな人がいるからだけど?」
「「「…」」」
「ん?」
「「「ええええええええ!!!!」」」
「遥それ初耳だよ!?」
「部長好きな人いたんですか!?」
「そんなそぶり見せなかったよね」
みんなして驚く。
「遥その好きな人って!?」
「それはだな…2つ上の先輩だよ。昔の生徒会長だ」
「もしかして橘先輩?」
「ああ…私はあの人と同じ大学に行きたいんだよ」
「部長素敵ですね」
「一途~」
「だから私は誰とも付き合わないんだよ。さて、ここで私の話は終わったわけだが…お前らはどうなんだ?悟君とは誰がうまくいってるんだ?」
「「「えっ…!?」」」
「今夜は竹中が夜二人っきりになってたがどうなんだ?」
「いや、あれはただ謝られただけで…なんか悟君はまだ言いたいことがあったっぽいんですけど花火があがっちゃったから言えなかったっぽいんですよね」
「打ち上げ花火は奈美があげたんだよな?」
「だってなんか嫌な予感したんだもん…」
「上田は幼馴染としてどうだ?」
「一度告白してみたんですけど…答え聞くのが怖くなっちゃって…自分でだめにしちゃったんですよね…」
「理沙ちゃん告白してたの!?」
香織が驚く。
「うん…」
「さて、こう考えると奈美が一番不利だな。デパートでもだめだめだったし」
「なんでしってるの!?」
「「部長その件詳しく教えてください」」
「それはだな…」
「遥言っちゃだめー!!」
「むぅ、つまらんな」
「あれ?香織もう寝ちゃってる」
「じゃあ私たちも寝ようか」
「はい」
そうしてやっと女子組は寝た。
さて、顧問こと澤藤美里は…
「ここどこ…?」
トイレに行った帰り道で迷っていた…