第8話 気まずくなった時はまよわずCDをかけよう
「お茶です」
「ありがとね悟くん」
「いえ」
「(父さん聞いてないよ!?再婚相手が佐藤さんだなんて)」
俺はとなりにすわっている父さんに小さな声で文句を言う。
「(言ってなかったか?ほら香織ちゃんを見てみろおちついてるだろ?)」
「うっ…」
「いや~まさか悟と香織ちゃんが同じクラスだとは」
「そうよね~私もびっくりしちゃった~」
父さんは佐藤さんと話してるし…
こっちは話が続かなくて気まずいし…
哲也はこのこと知ってたな?
あいつ教えてくれればよかったのに…
そうすれば俺もなんらかの準備ができたのにな…
「な…なんか食べるか?」
「いらない…」
「そっか」
会話が続かない…
たぶん佐藤も知らなかったんだろうな。
哲也、お前が送ってきたアイテムつかわせてもらうぜ。
「父さん、CDかけてもいいかな?」
「ん?もっと話せばいいじゃないか。CDがうるさかったら会話しにくいぞ」
哲也、お前のアイテムは出番がないようだ。
最終手段だ…
俺は携帯をとりだし誰にも見えないようにメールする。
『助けて』
そのメールを待っていたかのようにインターホンがなる。
「俺がでてくるよ」
俺は立ち上がり玄関に向かう。
「どちらさまですか?」
「俺だよ」
「私もいるわよ」
扉を開けると哲也と理沙がいた。
「お前ら…」
「どっかいこうぜ。もちろん佐藤も誘ってな」
「なんで佐藤さん?」
「あれ?理沙ちゃんしらなかったっけ悟の父さんの再婚相手は佐藤のお母さんなんだよ」
「えっ…ごめん!!私帰る」
「ちょっ!!おい理沙!!」
そのまま理沙は帰ってしまった。
「やば…」
哲也は何かを後悔していた。
「どうしたんだあいつ」
「悟、お前わからないのか?」
「ん?」
「まあいっかどっかいこうぜ」
「佐藤くるかな…」
俺は一度リビングにもどる。
「父さん哲也がきてるんだけど遊びに行ってもいい?」
「哲也君って社長の息子さん?」
佐藤さんが聞いてくる。
「そうです。佐藤もいくか?」
「ごめんね。いかない」
「そっか」
「香織も行ってくればいいのに~」
「ちょっと心の整理がついてないから1人にさせて…」
「そう…」
佐藤さんが悲しそうに肩をおとす。
「夕飯前には帰ってくるから」
「わかった」
「いってきます」
「「いってらっしゃい」」
俺はリビングを出ていった。
リビングからは「同時に言うなんて運命かな!?」などと騒いでいた。
そして俺は家を出た。