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第78話 素直にならないと自分を傷つけることがある

結局俺は練習試合中には謝れず部屋でずっとどう謝るか考えていた。


あっ…練習試合には負けたよ…うん…


「どうするかな…」


いくら考えても思い浮かばない…


コンコン…


俺の部屋の扉がノックされる。


どうせ姉ちゃんだろう。


「どうぞ~」


俺は上の空で返事をする。


「悟君…」


「か…香織!?」


部屋に入ってきたのは香織だった。


俺はびっくりしていすから落ちそうになるがなんとかもちこたえる。


「ど…どうしたんだよ…」


「私ね…やっぱり悟君と話せないの辛いの…あの時は私もやりすぎたよ…だって悟君がなんで怒ってるのかわからないのに叩いちゃったんだもん…ごめんね…」


「俺が怒ってる理由もわからなかったのかよ」


俺はこのときなんでちゃんと謝れなかったのだろう…


このとき謝れればどんなに楽だったか…


香織がせっかくこうやって言いにきてくれたのに…


「俺が怒ってる理由もわからないのに謝りにきたのかよ」


ちがう!俺が言いたいのはこんなことじゃない!!


しかし俺の口からは思ってもないことがどんどんでてしまう。


気がついたときには香織は泣いて俺の部屋から出ていっていた。


ほんと…何してるんだろう俺…なんか俺変だ…


以前なら香織にこんなこと絶対に言わなかった。


俺が香織のことを好きだということに気がついてから変だ…


自分の気持ちを認めたくない…?


そんなことはないはずだ…


ならどうして…


照れ隠し…?


もしもそれだったら俺ただのガキじゃねえか…


本当に何やってるんだよ…


もう謝っても香織は許してくれない…


もう前みたいに香織と笑えない…


きっかけは些細なものだったのに…


俺が素直になればよかったのに…


全部俺がわるいのに…


どうして…


どうして俺の目から涙なんかでてくるんだよ…



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