第76話 久しぶりの感情
最初の方のを見返すと文字数が少なかったのに気がつきます…
もうちょっと文字数減らそうかな…
「香織ー暇ー」
「香織ちゃん暇ー」
俺たち姉弟は馬鹿みたいに香織にすがりつく。
今日は野球の練習試合もなく暇な一日となっていた。
「う~ん…私これから図書館に行こうと思ってたんだけど…」
「なんで図書館?」
「勉強しようと思って」
「べ…勉強!?」
「香織ちゃん勉強なんてやめようよー!!」
姉ちゃんそれが教師の言う言葉か…?
「でも…」
「よし!俺も行く!一緒に行ってもいい?」
どうせ姉ちゃんといたって暇なだけだし…
「うん!一緒に行こっ!」
そうして俺たちは図書館にむかう。
「暑い…」
外に出ると夏特有のモワッっとした空気が俺をつつむ。
「暑いね…」
香織も少し汗をかいてるみたいだ。
「きっと図書館は涼しい…きっと図書館は涼しい…」
「悟君怖いよ…」
香織が苦笑いで言ってくる。
「なんで夏は暑いんだろう…」
「確かにね。太陽の光のあたりかたに関係してるんだけどね」
「地球が傾いてなければいいんだ!!」
「大声だすともっと暑くなるよ…?」
「うあー」
そして俺たちは暑さとたたかいながらやっと図書館につく。
図書館にはいると冷房の冷たい風が俺を冷ましてくれる。
「幸せ」
「うん」
俺たちは勉強室に入る。
そして俺たちは勉強を開始する。
しばらくして俺はわからないところがでてくる。
「ちょっと参考書とってくる」
そう言って俺は席を立ち参考書を探しにいった。
そのころ香織は…
「あれー?佐藤じゃん」
1人の高校生の男の子がこちらにむかって言ってくる。
「あれー?佐藤じゃないー?」
男の子は首をかしげながら言う。
そこで香織は気がつく。
あっ!佐藤って私か!
最近竹中で定着してきてたからわからなかった!
う~んこの人は…
「上村君…?」
「おっ!やっぱり佐藤であってた!」
上村君は顔を明るくさせる。
上村君とは中学校で3年間同じクラスだった人だ。
「久しぶりだね」
「おう!どうだ?元気にやってるか?」
「うん」
「それはよかった!」
上村君は笑って言う。
「おっ!数学か」
上村君は私の教科書を覗き込んで言ってくる。
「ん?わからないのか?」
私の手が止まっていた問題を上村君は指をさしながら言ってくる。
「上村君だってわからないでしょ?」
「ふっふっふ…それはどうかな…?ここをこうして…」
上村君は私がわからない問題を簡単に解いてしまった。
「その顔は驚いてるな?」
上村君は私の顔を覗き込んで言ってくる。
「だってあの上村君だよね…?」
「おう!あのおバカな上村君ですよ?」
「どうしちゃったの…?」
「高校の奇跡だな!!」
「もーわけわからないよー!」
私たちは笑って話していた。
上村が来た頃悟は目的の参考書を見つける。
「やっと見つけた…」
俺はその参考書を持って勉強室にもどる。
勉強室に入ろうとドアノブに手をかけたときに香織と楽しそうに話す人の姿を見つける。
「ん?あいつ誰だ?香織の中学の友達か…?」
俺は勉強室に入らないで香織の姿ばかりを見てしまう。
なぜか香織が笑う姿を見ると心がズキッっとする。
なんだ…?
香織と同棲し始めてからはこな気持ちにならなかったのに…
なんだこの気持ち…
この気持ちは俺が香織のことが好きで遠くから見ていたときによくあった気持ち…
その感情の名前は『嫉妬』
やっぱり俺は香織のことが好きなんだ…
こうゆう気持ちになってようやく気づく。
俺ってだめだな…
自分の気持ちもわからなかったなんて…
香織のことが好きと認めるのが怖くて自分に嘘をついてたなんて…
「最悪だ…」
こんな自分を自己嫌悪してしまう。
香織と仲良くしている男子を見ているのが辛い。
香織が俺意外のやつの前で笑っている姿を見るのが辛い…
「俺って独占欲が強い本当に嫌なやつだな…」
でもこの気持ちが抑えられない…
知らない男子が勉強室から出て行くのを見てから俺は勉強室に入る。
「あっ!悟君遅かったね!」
香織が笑顔で俺に言ってくる。
それでも俺は笑顔にならない。
「香織、さっきのやつ誰だよ…」
「えっ?中学の友達だよ?」
中学の友達か…
俺は安心する。
しかしそんな気持ちとは裏腹に嫌な言葉がでてきてしまう。
「中学の友達であんなに楽しく話せるかよ…」
「悟君?」
「こんなところでイチャイチャしやがって」
パチン!
「…?」
俺は香織にビンタされる。
「悟君なんか変だよ!?私帰るね!!」
香織は勉強道具を片付けて勉強室を出て行った。
「本当に…最悪だな…俺って…」