第55話 たとえ来客でもいれたくない人っているよね…
明日更新できるかわからないので今日更新しておきます。
昨日俺と香織の両親は転勤でアメリカに行ってしまった。
そして今日俺と香織の二人っきりの生活が始まっていた。
順調だと思っていた。
しかし…
「金どうしよう…」
俺は1人で家計簿を見ながらうなっていた。
そう、今まで父さんたちがいたからうちの家計簿はどうにかなっていたが今は父さんたちがいない…
父さんたちがアメリカに行く前にちゃんと話しておけばよかったとつくづく後悔させられる。
「どうしたの?」
風呂を洗っていた香織がリビングにもどってくる。
「ん?金がちょっとね…」
香織に家計簿を見せる。
「そういえばお母さんたち何も言ってなかったね」
「どうしよう…やっぱりバイトしかないかなぁ…」
そんなことを考えていたそのとき、
ピンポーン
家のインターホンが鳴る。
「俺でてくるよ」
俺は玄関にむかい扉を開ける。
そこにいたのは…
「さとく~ん」
「…」
俺は静かに開けた扉を閉める。
「幻覚か…まさか姉ちゃんがいるわけないもんな」
俺は1人で納得する。
ドンドンドン!!
姉ちゃんが扉を叩く。
「さとくん!!私はそんな風にさとくんを育てた覚えはないよ!?」
「男の子は変わるの!!」
ガチャリ…
あれ?
「もう!さとくんなんで開けてくれないの?」
「なんで姉ちゃんが入ってこれるの…?」
「ん?合鍵持ってるから」
「だったら最初っからそれで入ってくればいいじゃん」
「あっ!それもそうだね~」
「で?なんで姉ちゃんがこんなところにいるの?」
「玄関でそんなことを聞くなんて…さとくんは本当に変わっちゃったんだね…」
「ごめん。リビングにおいでよ」
「おっじゃま~」
姉ちゃんが靴を脱いでリビングにむかう。
そして香織と出会う。
「「…」」
なぜか無言。
「さとくんこのかわいい女は誰よ…」
「悟君?このきれいな女の人は誰?」
あれ?なんかセリフが修羅場?
俺は二人に説明する。
「なんだあ~この子がさとくんの義妹かあ~」
「この人が悟君のお姉さんか…」
「で?なんで姉ちゃんはここにいるの?」
「ん~?父さんから聞いてないの?私は今日からここに住みます」
「「えっ…」」
俺は思いだそうとする。
父さんがなにか言おうとしてたような気がしたから。
そして思い出す。
あのとき『悟、後で』のセリフを…
もしかして父さんはそれを言おうとしたのではないだろうか?
また後悔…
「私、澤藤美里は教育実習のためにここからだと学校が近いのでここに住みます!!」
「なぜもう一回言う…」
「字数稼ぎ?」
「香織、それ言っちゃいけない…」
「でもうちだと姉ちゃんのぶんの家計の余裕なんてないよ?」
「ん?家計の心配なんかしなくていいんだよお~ちゃんと父さんから毎月通帳に振り込まれるはずだから」
「「…」」
姉ちゃんのしらせのおかげでうちの家計簿は安心のようだ。
「さてと!香織ちゃん!香織ちゃん!」
「は…はい!」
「私のことお姉さんかお姉ちゃんってよんで!」
「姉ちゃんなに言ってんだよ…」
「お…お姉ちゃん…」
香織が上目遣いで姉ちゃんのことをそう呼ぶ。
「かわいい~!!」
姉ちゃんが香織を抱きしめる。
「さとくん!この子すごくかわいいよ!!」
「はは…」
俺はあきれていた。
「香織ちゃん!これからはお姉ちゃんって呼んでね!」
「は…はい!」
香織がなぜか納得したようだ。
「じゃあさとくんみんなでお風呂にでも…」
「だめ」
「なんで~私さとくんと全然お風呂入ってない~」
「歳を考えろ歳を!!」
「さとくん…そっか…さとくんから見たら私はもうおばさん…」
「ちがうから!!」
「じゃあいいもん!!香織ちゃんと入るから!!」
姉ちゃんは香織を無理やりつれていく。
「あのっ…ちょっ…お…お姉ちゃん!?」
ちゃんと香織はお姉ちゃんって呼ぶようだ…
ってゆうか…
どうなるんだこれからの生活…




