第45話(番外編)上田理沙の憂鬱
すいません44話の題名をかえました。
まあ話には影響ないので安心してください。
今回の話は理沙視点のスピンオフです。
題名はパクリですねww
「理沙帰ろうぜ」
悟が話しかけてくる。
悟とは幼馴染だけど私は悟のことが好きだ。
でも悟は私の気持ちにまったく気がついてくれない。
一度勇気をだして言ってみたがそれは私が『嘘』と言ってなくなった。
私は悟にちゃんと見てもらいたい。
「理沙?」
「あっ…ごめんごめん。あれ?今日は香織いないのね」
「なんか用事があるって言って先に帰ったんだよ」
「へ~」
私たちは自分の下駄箱へ向かう。
私が下駄箱を開けると一枚の手紙が入っていた。
「はぁ…」
「どうしたんだ?そんなため息なんかついて。あれ?それラブレターか?」
「たぶんね」
「返事はどうするんだ?」
「もちろんノーよ」
当たり前のことじゃない…だって私はあんたのことが好きなんだから…
「相手の顔を見ないでか?」
「うん」
なんでこいつはこんなにも私を付き合わせたいのかしら…
『悟が理沙に興味ないから』
そんな文が頭に浮かぶ。
理沙は顔を横にふりそんなことないと念じる。
「じゃあ私返事してくるから」
「ちゃんと考えて返事しろよ?」
「うるさいわね!」
「まあ俺ここで待ってるから」
私は機嫌悪く手紙を開けて返事の場所を見る。
「村上隼人ねぇ…場所は体育館の裏か…またベタなところを選んだものねぇ」
私は体育館の裏に行き相手を待つ。
「まだ時間あるわね…」
それにしても…
悟は私が付き合っても本当に気にならないか知りたいわよねぇ…
『もしも気にならなかったら?』
そんな考えはなし!
いちど試してみようかしら…
悟が嫉妬する姿も見てみたいわ。
昔は「理沙ちゃんと結婚する」なんて言ってたんだしきっと嫉妬してくれるよね…
そうと決まれば付き合おう!
悟に私が付き合ったら寂しいってことを教えてやるんだ!
「あれ~?本当にきてくれたんだ~」
声が聞こえたので振り返ってみるとなんかチャラい男だった。
「ところで~返事教えてくれる~?」
「イエスよ」
「まじで!?ありがとう!理沙!!」
早速呼び捨てかよ…
しかしそこは我慢した。
「じゃあ早速一緒に帰らない~?」
「そうね。でも待たせてる人がいるからその人に付き合ったことを報告してから帰ってもいい?」
「おう!自慢しろ!自慢~」
正直うざい…
でもこれで悟に報告できるわ。
私たちは悟のもとに行く。
「私、隼人君と付き合うことになったから」
「えっ!?」
うんうん悟は驚いてくれたようだ。
「帰ろうか~理沙~」
「そうね」
私たちは帰ろうとする。
「理沙!」
おっ…早速か?
「おめでとう!」
…は?
あいつ最悪だ…
「あの人いい人だな~俺たちのことおめでとうだってよ」
私は家に帰って考える。
『やっぱり悟は私のことなんてどうでもいい?』
「理沙~ご飯よ~」
「今行く」
下から母さんの声が聞こえたので私は下に行く。
テーブルには父さんが席についていた。
私の家族構成は両親と私の3人家族だ。
「「「いただきます」」」
私は夕飯を食べ始める。
「理沙~お前はいつ悟君と結婚するんだぁ~?」
「ぶっ!!」
酒を飲んで酔っ払った父さんが変なことを聞くから私はふいてしまった。
「それ母さんも気になるわぁ~早く孫の顔が見たいもの」
「べ…別に悟のことなんか…!!」
「ツンデレってやつだな?父さん知ってるぞ~」
「へ~これがツンデレなの~理沙がツンデレ~」
「う…うるさい!」
私は急いで残っている夕飯を食べて部屋に行く。
私はさっきまで考えていたことを考えなおすがいつの間にか寝てしまった。
次の日の朝、悟はまっていてくれなかった。
悟なりの配慮だろう。
彼氏がいるのに他の男と登校なんておかしいもの…
でもやっぱり寂しい。
学校について授業を受けているときも悟はちらりらこっちを見たが付き合っているってことにはまったく触れなかった。
放課後公園によろうと村上隼人は言ってきた。
私はいわれるがまま公園に行く。
公園には誰もいなかった。
私たちはベンチに腰をおろす。
「ねえ理沙ってさ~本当に俺のこと好き?」
「えっと…」
「なんか好きでもないのに付き合うのとかむかつくんだよね。俺最初の理沙の反応見てわかったよ」
「えっ…」
「だからね無理やりにでもやるしかないんだよ」
そう言った瞬間に物陰から数人の男達が現れる。
「おとなしくすればいたくないからね?」
男達に腕を押さえられ動けない。
「や…やめなさいよ!!なによあんたたち!!」
「大丈夫だって理沙ちゃんもやったことあるでしょ?気持ちいいから」
その言葉で私はわかる。
犯される…?
男達の手が私にのびてくる。
助けて悟!!
そう思っても来るはずがない。
なぜなら悟は帰ったのだから。
「あれ?」
男達が触ってこない。
怖くて閉じた目を恐る恐るあけてみる。
「悟…?」
「お前ら理沙になにしてんだよ」
男達の手を悟が抑えててくれた。
「なんで悟がここに…?」
「それは後だ。大丈夫だったか?」
「来るのが遅いのよバーカ」
なぜか涙があふれてきた。
それは悟がきて安心したからだろうか。
「なんだよお前!!おい!!やっちまえ!!」
村上隼人が叫ぶ。
「理沙を泣かせた罪は重いぞ…」
悟は静かに言い男達に突進していく。
ドカッ!!バキッ!!
悟がどんどん倒していく。
しかし、
ドンッ!
「うっ…!!」
悟が殴られてしまう。
しかしすぐに悟は体勢をたてなおし殴ってきた男を殴る。
「お前達なに1人にやられてんだよ!!」
村上隼人だけが残る。
「お前が理沙を泣かせたんだろ…」
悟は村上隼人をおもいっきし殴る。
悟がこちらに歩いてくる。
「理沙立てるか?」
悟が手を差し伸べてくる。
私は悟の手をつかんで立とうとするが力がはいらない。
「あはは…腰抜けちゃったみたい」
「しょうがねえな」
悟が私をお姫様抱っこする。
「さ…悟!?」
「ん?理沙ちゃんと食べてるか?お前体重あまり変わってねえぞ?」
「食べてるわよ!食べても太らないの!!」
「だから胸も大きくならないのか…」
「なにか言った!!」
「なにも言ってないです」
悟は理沙を抱えたままベンチにいく。
「でも悟…たすかったよありがとう」
「おう。もうあんなやつと付き合うなよ」
「でも悟はなんでここにいたの?」
「理沙が心配だったからに決まってるだろ!?」
「えっ…」
「正直理沙が付き合うなんて思ってもみなかったんだ!でもなんか理沙が付き合うと胸にぽっかりと穴があいたみたいになるんだよ」
「悟…」
「はい!これで俺がここにいた理由はおしまい!!」
悟は顔を赤くしてそっぽをむく。
「悟、こっちむいて」
「なんだよ」
悟がこっちを向いた瞬間に悟の唇に私の唇を重ねる。
「…!!」
「これはお礼よ!」
「なっ…なにをしてるんだよー!!」
「えへへ」
悟が立ち上がる。
それに対して私は走って逃げる。
「待てよ!!」
「待たないわよ!」
私は悟が私のことを好きじゃなくても心配してくれたり嫉妬してくれたりするのがわかっただけでもいい。
なぜなら私にもチャンスがあるとわかったから。
いつか悟を絶対に振り向かせてみせるんだから!
そう心に誓った理沙だった。
結構長くなってしまいましたが読んでくださってありがとうございます。
次はまた普通の生活にもどりますのでこれからもよろしくおねがいします。
今回初めて理沙の両親が出てきましたがこれから先出てくるは不明ですww