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第39話 悟の意外な特技

朝、俺は遅めに学校に向かった。


伊藤沙希が学校に来ているであろう時間に合わせるためだ。


俺は自分の教室には行かず伊藤沙希のいる教室に向かう。


教室の扉を勢いよく開け放つ。


「伊藤沙希いいいいいいいいい!!!!!!!」


俺は怒鳴りこむ。


教室の中から伊藤沙希が嬉しそうに来る。


「急にどうしたの竹中君!!もしかして私に会いに…」


ドンッ!!


俺は伊藤沙希を思いっきり殴る。


「キャアアアアアアア!!」


教室の中から悲鳴が聞こえる。


しかし俺は気にしない。


「えっ…」


伊藤沙希は驚いていた。


「ふざけるなよ伊藤沙希…よくも俺の友達を…妹をいじめてくれたな」


「あはっ!ばれちゃったんだ」


伊藤沙希は立ち上がりながら笑う。


「ばれちゃったじゃねえよ…ふざけるなよ?」


「竹中君はそんな怖い顔しちゃだめだよ?いくら私が好きな人でもこれ以上私を傷つけるならお兄ちゃ…」


ドンッ!


俺はまた殴る。


「お前が香織をいじめる限り俺は続ける…」


「第三公園に来なさい」


「なんだ?そこに行けば香織のこといじめないのか?」


伊藤沙希はなにも答えなかった。


俺はそこにいく決心はしていた。


「悟!!」


哲也がこっちに走ってくる。


「なにしてんだよ!?お前相手は伊藤沙希だぞ!?」


「だからどうしたんだよ…香織があんなに傷ついてるんだぞ!?それなのに見て見ぬふりでもしろって言うのかよ!?そんなの俺は耐えられない!!今の俺は竹中悟じゃなくて1人の兄貴だ!!」


「悟…俺も手伝…」


「哲也はこなくていい…さっきも言ったけどこれは香織が友達だから助けるんじゃない…家族だからなんだよ…それに俺のせいなのに哲也をまきこむことなんてできないよ」


「ははっ悟はそうゆうやつだよな。存分に暴れてこい」


「ああ。じゃあ今日も欠席ってことで」


俺は笑って哲也に頼んでおく。


そして俺は第三公園に行く。


予想通り第三公園には伊藤沙希と怖そうなお兄さん達がいっぱいいた。


「お前か?うちのかわいい妹をいじめたやつってのは?」


「おたくの妹さんがうちのかわいい妹をいじめたのも事実です」


「けっ!お前らやれ」


その指示があると怖そうなお兄さん達がいっせいに襲いかかる。


伊藤沙希はこれで悟は負ける。そう思っていた。


…が


悟は次々と怖そうなお兄さん達をなぎたおしていく。


体をうまくつかい1人また1人と倒れていく。


「な…」


伊藤沙希は驚いて声がでない。


残ったのは伊藤沙希とその兄だけだった。


「まだ続けます?」


悟は冷たく言い放つ。


「お…お兄ちゃん!!どうにかしてよ!!」


「お…おう!!」


伊藤沙希の兄が突っ込んでくる。


あまりにも単純にまっすぐと…


悟はあごをめがけて重い一発を放つ。


「ご…がっ…!!」


伊藤沙希の兄はそのまま倒れていった。


「さて、伊藤沙希…どうする?」


「な…なんであなたがそんなに強いのよ…なんで…なんで…」


「俺さ、小さい頃田舎に住んでてさそこにいたガキ大将にいつもいじめられてたんだよね。だから俺は強くなるために父さんにいろんな格闘技を教わったんだ。だからこんなんになっただけ」


「おかしいじゃない…なんであんたは佐藤のためにそんなにがんばれるのよ!!」


「香織が俺の妹で俺の好きな人だから」


「っ…」


「次に香織をいじめたりしたら俺はお前を本気で殴る。覚えとけよ?」


「あ…あああああああ!!」


伊藤沙希はそのまま地面に顔を伏せた。


そして俺は哲也にこのことを報告するためのメールを送信してから家に帰った。




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