第34話 生徒会長
まだまだ課題が終わる兆候は見られませんが課題が飽きてきたので投稿です
「久しぶりだな!!悟君!!」
「どうも…」
放課後、トイレから出てきた俺に元気がよすぎる挨拶をしてきたのは俺たちの生徒会長であり哲也のお姉さんの村田遥さんだった。
「元気がないな!!」
「すいません」
「そういえば悟君は私がつくる部活に入ってくれるんだって?」
「はい。よろしくおねがいします」
「おう!!まだまだ部員は集まっていないががんばろう!!」
「そうですね」
「じゃあ私はこれで。はっはっはっは!!」
遥さんは立ち去っていく。
「相変わらず元気だなぁ…勉強もできて美人…誰もが認める超がつくほどすごい人…しかし、あの性格…そこがちょっとなぁ」
「悟君どうしたの?」
「あっ、香織。ちょっと遥さんに会ってね」
「生徒会長に?」
「それでちょっと疲れてたんだよ」
「?」
「知らないほうがいいよ」
遥さんのあの性格を知っている人はこの学校で3人…
哲也と、俺、それに遥さんの親友の高月奈美さん…
他の人に接する時はすごく上品で誰もが見とれてしまうほどだった。
「あっ!忘れるところだった!悟君、今日みんなで部員集めやるらしいんだけど…」
「遥さん言ってなかったぞ…」
「屋上に集合だって!行こっ!」
「ああ。今いくよ」
そうして俺と香織は屋上にむかう。
「遅いよ悟君」
屋上につくとしょっぱなから注意された。
「遥さん…さっき言ってくれればよかったのに」
「あのときは言い忘れちゃって…本当にごめんなさい」
みんなの前ではこのキャラを突き通すのか…いつまでたえられるんだ?
「いえ、謝らないでください」
俺は屋上を見回してみる。
「今集まってるのってこれだけですか?」
そこにいたのは哲也、理沙、香織、遥さん、奈美さんだった。
「だから部員集めをするんですよ」
「はあ…」
俺はいまだにこっちの口調はなれない…
なぜなら初めて見た遥さんがあっちの口調だったからだ。
俺は奈美さんのもとにいく。
「お久しぶりです奈美さん」
「久しぶり悟君」
「さっそくですが遥さんはあの口調を部活で突き通せるんですかね?」
「まあクラスで突き通してるからね」
「さて、さっそくで悪いんだが…」
あれ?口調が…
「私のさっきの口調は生徒会長としての威厳を保つための口調だ。そして今の私の口調こそ本当の私!!」
香織と理沙は唖然としている。
「奈美さん…」
「うん…」
「姉ちゃん?」
「なんだ我が弟よ」
「なぜ急にその口調に?」
「だって半分が私の本当の口調知っているだろ?だったら知らない人がかわいそうじゃないか」
「ねえ悟…あれが生徒会長?」
理沙が俺に近づいてきてたずねる。
「ああ。あれが本当の遥さんだ…」
「ほらそこ!!今の私は生徒会長ではない!!今の私は部長だ!!」
「すいません部長」
「わかればよい」
香織はまだ唖然としていた。
「香織?香織!」
「あっ!ごめん」
「遥さんやっぱり今までの遥さんの口調を見てきた人には刺激が強すぎませんか?」
「そうか?」
遥さんにいたってはその辺にあるイスにすわり男らしく足をくむ。
「人数的にはこれで足りてません?」
「確かに部活としてはこれで成立する。しかもこの学校には私が気に入る生徒がもういない」
「ならこれでいいじゃないですか」
「今回の人数集めとは部員じゃない…顧問だ!!」
「顧問いないのかよ姉ちゃん…」
「ああ…」
「ならうちの担任のゆり先生でいいんじゃないですか?」
「おっ!理沙君いいこと言うね」
「たしかにうちの担任は部活も持ってないですし…」
香織もそれに賛成する。
「じゃあ哲也、悟君、行ってきてくれ」
「俺たちかよ…」
「まあまあ哲也…」
「なんだ?哲也は女の子どうしでしかできない会話を聞きたいのか?ああもう哲也も思春期だもんな」
「いってきます…」
俺と哲也はゆり先生のもとに向かっていった。
そしてある条件を提示するとゆり先生はすんなりと顧問になってくれた。
「で?その条件とは?」
遥さんに報告していると条件を聞かれる。
「我が部活は先生の婚活を全面的に応援する…そういいました」
「村田グループをあてにすればどうにかなるでしょ?」
「さすがだなお前達。よし、我が部活は5月中旬から始まる予定だったが活動開始をすこし早める!!開始は来週の月曜!!それまでにちゃんと宣伝しておくように!!解散!!」
俺たちはみなそれぞれの帰路についた。