第25話 自分と戦うとたいてい負ける
「さて…」
理沙に告白(?)をされたわけだが…
どうしたものか…
俺が好きなのは香織だし…
だったらそういって返事をするのか?
そもそもあいつはこのことにふれたらきっと「嘘っていったじゃない!!」とか言って怒りだしそうだし…
「どうしたものか…」
「なにがどうしたものかなの?」
後ろから声がとんできたのであわてて振り返る。
「香織!?なんで俺の部屋に!?」
「えへ。会いたくなっちゃってね」
香織が顔に満面の笑みをだす。
何度見てもかわいいなぁ…
そもそもせっかく同棲をしているわけだし、全国の少年たちの為にも襲うべきなのではないのだろうか…
悟の頭からはもう理沙の告白のことはどこかにとんでいってしまっていた。
いや、今襲ったら確実にこの先の生活は壊滅的になる。
『こんなチャンスもうないかもしれないぞ?』
悪魔登場か…
でも悪魔の言ってることも正しいような?
さあ天使はなんて言うんだ?
『襲っちゃっていいんじゃないかな』
天使いいいいいい!!
なんだ?俺の頭の中は襲うことしかないってことなのか?
うるせええええええええ!!
じゃあ従ってやるよ。
俺の本能に従ってやるよ!!
「悟君?どうしたの?」
「香織…」
悟は香織に近づく。
一歩また一歩とふらふらしながらも近づく。
「悟君顔赤いよ?それにふらふらしてるし…」
逆に香織も近づいて来る。
ピトッ
「え…?」
香織が額と額をくっつける。
「う~んすこし熱あるかな。ちゃんと休んでなきゃだめだよ」
ストンッ
俺はベットに座らされる。
「いま冷えぴたもってくるから」
「あ…」
たしかに熱があるかもしれない…
だんだんだるくなってきて俺はそのまま眠りについた。