第21話 香織の苗字は結局竹中?
「4人分の弁当作るのって初めてだな…」
朝、悟はいつもより早く起きて弁当を作っていた。
「朝食はどうしようかな…」
弁当におかずを詰めながら悟は考える。
「あれ?もう悟君起きてたの?」
「あっおはよう香織」
「せっかく私が朝ごはんつくろうとおもったのに」
「いいよそんなの。料理つくるの俺好きだしね」
「明日はわたしがつくるからねっ」
「じゃあ明日はおねがいね」
「たのしみにしてて」
「「おはよ~う」」
間の抜けたあいさつがくる。
「おはよう父さん、母さん」
「おはようっ」
「弁当ここにおいてあるから」
「あれ?4つもある…もしかして私の分も作ってくれたの?」
香織がきいてくる。
「もしかして…迷惑だった…?」
「そんなことないよっ!ありがとう」
「じゃあ朝食にしようか」
「「「「いただきます」」」」
それから朝食を食べる。
「で?結局香織の苗字はどうなるの?」
「なに言ってるんだ悟。もちろん竹中だろ?」
「学校にいるときも竹中になるってこと?」
「そうよ~」
思うのだが母さんってなんか抜けてるよな…
「なんか他の生徒がうるさそうだな~」
「そこは気にするな」
「父さん適当すぎ…」
そこからはテレビのニュースを見たりする。
「「「「ごちそうさま」」」」
「じゃあ父さん俺達行ってくるね」
「いってきます」
俺と香織は家を出る。
「さてと、理沙のこと待たないとな。悪いんだけど先に行っててくれる?」
「うん。わかった」
俺は理沙を待つ。
しかし理沙はいっこうに出てこない…
「おかしいな…」
俺はインターホンを押してみる。
ガチャ
『はい』
「あっ悟ですけど」
『悟君!?ひさしぶりね~』
「ご無沙汰してます。それで理沙は…?」
『理沙なら友達の家に泊まるって言ってたけど』
「あっそうですか。じゃあ俺はこれで」
俺は自転車をこいで学校に行く。
「くそっ!なんだよ!!いないならいないって言えよ!!」
しかし俺はまだ気づいてなかった…
理沙は友達の家なんかに泊まっていなかったことに…