第2話 クラス替えで好きな子といっしょのクラスになるとテンションあがるよね
自転車に乗り『相模学園』を目指す。
「クラス替えか…」
悟はクラス替えで頭がいっぱいだった。
親友とは同じクラスになれているか。
仲のよかった友達はいるか。
そして、憧れのあの人とは同じクラスか。
「さ……る…!!…」
さる?後ろから声が聞こえる。
「悟ーー!!!!!!」
俺が呼ばれてたのか。
振り返ると幼なじみの上田理沙がいた。
「おはよう」
俺は幼なじみに挨拶をする。
「おはようじゃないわよ!!私のこと置いて行くなんて!!」
「あっ…ごめんごめん」
「許さない!!」
理沙はそっぽをむいてしまう。
どうしたものか…
「今度クレープおごるからさ」
「本当に?」
理沙が上目遣いで聞いてくる。
見慣れているはずなのにそれがすごくかわいくまだすこし焦ってしまう。
「も…もちろん!!」
焦りながらも俺はちゃんと答える。
「なら許してあげるっ!約束だからねっ」
実際理沙はすごくもてる。
先月は15人から告白されていた。
「さっ!早くいこっ!クラス替え見に行かなきゃ!同じクラスになれるといいねっ」
「そうだな」
そうは言ったものの俺は理沙よりも同じクラスになりたい人がいた。
俺たちはワクワクしながら学校に向かった。
すぐにクラス替えを見ようとクラス替えの紙が貼り出されている掲示板へと急いだ。
「おっす悟!!」
俺はいきなり後ろから肩を組まれる。
「なんだ哲也か」
村田哲也。
村田グループの御曹司、なぜか俺は1年のころからうまがあい今では親友となっている。
「なんだとはなんだよ。また同じクラスだな。よろしく!!」
「まだ見てないからわからなかった。よろしくな」
「(それに、佐藤も同じだぞ…)」
哲也が声を小さくしながら俺に耳打ちしてくる。
「まじか!?」
「よかったな」
俺は信じられずクラス替えの紙を見てしまう。
佐藤香織。
俺が高校入学当時から好きな人。
その名前が俺と同じクラスのわくのなかに入っていた。
「神様ありがとう。いまなら俺は死んでもいい」
「死んだらなにもできないぞ…」
「なにバカなことやってるのよ!!」
理沙が歩いてくる。
「あっ、哲也くんまた同じクラスだねよろしく」
「理沙ちゃんも同じクラスかぁ。よろしく」
「だとすると俺も一緒か…」
「なんか嫌そうね」
「悟!!なにを言ってるんだ!!こんなかわいい娘が同じクラスなんて他のクラスから羨ましがられるぞ?」
「誰が嫌なんて言った。とにかく理沙もよろしくな」
「うぅ…」
まだ理沙は納得していないようだったが俺たちは3人で教室に向かった。