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最終話 4人の生活
香織が死んでから数年後…
「お父さん!!優輝!!起きて!!」
「ん…」
下から声が聞こえる。
俺は重いからだを起す。
「もう!早く食べないと遅刻しちゃうよ?」
そこにはエプロンをつけた夏希がいた。
その姿が香織にそっくりだった。
夏希は今中学2年生。
香織もこの歳はこんな風だったのかな?
まず俺は香織に挨拶をする。
「おはよう香織」
もちろん返事はない。
俺は朝食を食べてまた香織に挨拶をする。
「いってきます」
俺は玄関にむかう。
「じゃあ夏希いってくるよ。優輝のこと頼んだぞ?」
「まかせて」
俺は家を出る。
今の生活は夏希に家事をほぼ任せている。
それでも夏希は嫌そうにしないでちゃんとやってくれている。
きっと俺を心配してなんだろうけど…
香織がいなくなってからも子供達はすくすく育ってくれた。
再婚?
そんなの絶対にしないね。
香織以外の人を愛するなんて無理だもん。
香織がいない生活はすこしさびしいけど俺はがんばっています。
だから香織も見守ってください。
俺の頑張る姿を…




