第12話 女の子が風呂に入ってる時男はどうすればいいの?
「悟、今日もうまかったぞ。それに香織ちゃんも悟の手伝いしてくれてありがとな」
「い、いえっ」
「じゃあ俺皿洗いしてるから香織はなんかしてていいよ」
「えっでも…」
「香織は疲れてるでしょ?だから休んでて」
「じゃあお言葉に甘えて…」
「悟君私が手伝おうか?」
「大丈夫です母さん」
そう言って俺は皿洗いのため台所に行く。
「じゃあ私お風呂入ってくるね」
リビングからそんな声が聞こえてくる。
お風呂…?
俺は3秒間それについて考える。
自分の好きな子が自分の居る家でお風呂…
こうゆうときって全国の健全な男の子のために覗いたほうが…
「あっ!悟君私がお風呂入ってる時覗いちゃだめだからねっ」
「の…覗かねえよ!」
先手をうたれるなんて…
しょうがない…まずは皿洗いを終らせてテレビでも観よう。
すごいペースで皿洗いを終らせる。
「あっ!悟、たぶんタオルないから出しといてやってくれるか?」
「わ…わかったよ父さん」
きた!このパターンはタオルを出しにいったらちょうどいいタイミングで風呂から出てくるってパターンだ!
俺は洗面所に向かう。
そしてそのドアの前で立ち止まる。
ドクン!ドクン!
心臓が高鳴る。
「しつれいしま~す」
そう言って俺はドアを開ける。
そこにあったのは…
「やっぱり人生そううまくいかないか…」
シャワーの音だけが響く洗面所だった。
「香織タオルおいとくぞ」
「あっ!ありがとう」
風呂から声が聞こえる。
俺はそこから立ち去ろうとする。
その時、
「悟君はお母さん達の再婚についてどう思った?」
香織が話しかけてくる。
「俺は…父さんがそれで幸せになれるならそれでいいと思った」
「私もお母さんが幸せならいいと思ったよ。今日私がお母さんの後ろについてきた時は?」
「それは…」
「それは?」
こんな時俺はなんて言えばいいのだろう。
外面だけの嘘?
ここは自分の気持ちを素直に言ったほうがいいのか…?
俺が考えた結果は…
「最初は本当にびっくりした。だって一昨日メールしたばっかだぜ?教室で挨拶したばっかだぜ?そりゃびっくりするだろう?まさかクラスメイトといきなり同棲なんて思ってもみなかったよ。初めて会ったばかりなのにいきなり兄妹だもんな」
正直に言うことだった。
「…」
「正直気まずいしこんなんで大丈夫なのか?とも思った。でも、俺はだれが来てもちゃんと仲良くやっていこうそう思ったから。それが香織でも…」
「うっ…ひっく…」
「香織?」
「私は…受け入れてもらえなかったどうしようとか…そんなこと…ばっか考えてた…うっ…でも悟君が掃除した部屋に落ちてた紙見てわかったんだ…悟君は受け入れてくれる…って…」
バタン…
「香織?」
「…」
返事がない。
「香織!!」
俺は風呂の扉を開ける。
そこには倒れている香織がいた。