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第101話 文化祭で喫茶店とかをやっているといちゃもんをつけてくるやつがいる?

久しぶりに長い気がします…

ついに文化祭当日。


俺たちのクラスは前半と後半でわかれて運営しようと考えた。


「理沙ちゃんたちも前半だったらよかったのにね」


香織が残念そうに言う。


「そうだな」


俺と香織が前半。理沙と哲也は後半になってしまった。


「さて、もうすぐ開店だから着替えてこいよ」


「うん!」


香織は着替えるために隣の空き教室に行った。


え?俺は着替えなくていいのかって?


俺は裏方だから。


…と言えたらどんなによかったことか…


俺は裏方希望だったのにみんながやれとうるさくて結局やらなければいけなくなっていた。


着るものは執事服…


めちゃくちゃ恥ずかしい…


「そろそろ着替えにいくか」


俺も着替えるために他の教室にいく。


そして着替え終わり自分のクラスに戻る。


みんなにこの姿見られたくないな…


しかし教室には入らなければならない…


まあこれも今日限りだし…


俺は諦めて教室に入る。


「「「…」」」


あれ?なぜみなさんこっちを向いて黙るのですか?


俺の格好がそんなに変でしょうか…?


「竹中…お前…お前はこっち側の人間だと思ってたのに!!」


いきなり1人の男子がそう叫ぶ。


「こっち側ってなんだよ…」


「お前はモテない男の味方だと思ってたのに!!」


「へ?」


「かっこよすぎるんだよコノヤロー!!」


「竹中君って前からかっこいいと思ってたけど…まさかこんなになんて…」


「すごく似合ってるよね」


などと教室がざわざわする。


「悟君似合ってるよ」


「香織もな」


「あ…ありがと…」


「さあ!始まるぞ!」


ついに文化祭が始まる。


「で?なんで俺と香織が客引きなんだ?」


「さあ…?」


俺たちは廊下で客引きをやっていた。


「まあ、すこしがんばってみるか…」


「そうだね」


俺たちは立って看板を持っているだけでいいと言われていた。


「ねえ、君かわいいね」


男のグループが香織に近づく。


「えっと…その…」


俺はすかさず前に出る。


「中にもかわいい娘がたくさんいます。寄ってみてはいかがですか?」


「そうだな。ここ寄ってみるか」


「「ありがとうございます」」


俺と香織は頭を下げる。


「ありがとう。悟君」


「どういたしまして」


俺は香織に笑ってみせる。


「お前たち客引きじゃつまらないだろ?交代してやるよ」


と言われて俺と香織は教室に入る。


俺と香織は淡々と仕事をこなしていく。


はあ…料理作りたかったな…


などと思ったりもしたがそこは口に出さない。


「きゃっ」


「おいおい。どうしてくれんだ?服がびしょびしょだぞ?」


「す…すいません」


いかにもガラの悪そうなやつらがさわぎだす。


水がかかってしまったらしい。


そこには香織が泣きそうになっている。


「足かけてたよね…」


他の客がひそひそと話す。


香織に足をかけただと?


いい度胸だな。


「これどうしてくれるの?え?」


「す…すいません」


「謝って許してもらえるんじゃ警察はいらないよ?体に教えてあげなきゃな!」


1人が香織にさわろうとする。


パシッ


俺はその腕を掴む。


「お客様困ります」


「あ?水かけられたのになに言って…って竹中悟!?」


俺のことを知ってる…?


よく見れば見覚えがあるような…


「あっ!伊藤沙希の!もう出ないかと思ったのに!」


「酷っ!」


「あれ?香織に手だすなって言わなかったっけ?」


俺は笑顔で言う。


あの時の恐怖がまだ残っているならこの笑顔ほど怖いものはない。


「こ…これは…その…」


怯えてる。


ってことはこの笑顔は有効だ。


「どうしてくれるの?香織がこんなに怯えてる」


「す…すいません!!」


「あれ?謝って許してもらえるなら警察はいらないんじゃなかったっけ?」


「うっ!」


それから…


「儲かった儲かった」


俺は謝罪の意味もこめて伊藤沙希の兄に沢山注文させた。


「よかったのかな…」


「香織に手出そうとしたんだから当たり前だろ?」


「ありがとう…悟君」


「どういたしまして」


俺は香織の頭を撫でる。


「こ…怖かった」


今になってまた震え始める。


「俺がいるから大丈夫だよ」


「うん!」


そして俺たちはまた働く。


「悟~注文したいんだけど~」


「なんでお前たちがここにいるんだ?」


「似合ってるぞ悟」


「笑いをこらえてるのが丸見えなんだが?」


「悟そんなの着て恥ずかしくないの?」


そこには哲也と理沙がいた。


「は…恥ずかしいに決まってるだろ!?」


「写真撮りたいわ」


「写真は禁止しています」


「そろそろ交代だと思って来たんだけどまだ少し時間余ってるな」


「だから来たのか…」


「ん?悟をからかいに来たんだけど?ね?理沙ちゃん」


「もちろん」


最悪だこの2人…


そんなことがあったけど交代の時間になり俺と香織は文化祭をまわる。


「なかなか盛り上がってるんだな~」


「そうみたいだね」


適当に食べ物食べたりバンドの演奏を聴いたりなどなかなか楽しかった。


遥さんたちのクラスにも行ってみたが大行列だったので諦めた。


そして文化祭の後には後夜祭…があったらよかったよね…


この学校には後夜祭はない。


なので売り上げ金で打ち上げをすることになった。


ここでも酒を飲んでしまった人が現れ俺は苦労することになることを知らない。


しかしその酒を飲んだ人は姉ちゃんでも俺でもなかった…



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