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第十話 マンションバエル

崩壊した異世界に転生した菊池圭太きくちけいたは、崩壊の要因となった人物ペイモンと同居することになった!?最強の堕天使ルシファーと共にアガレスを倒した圭太達は無くなった家の為に海外に向かうのだった。

「ふぅっ。酸欠になるところだったな。」

「ルシファー様、手助けできず申し訳ありません。」

「良い良い、アガレスはかなり格上な悪魔だ。だからこそ菊池圭太、お前には正直驚いたぞ。流石だ。」

「いやいやいや〜それほどでも〜」


そんな話をしながら家に入ろうとしたが、家がないことを思い出した。


「…どうしましょうか。」

「ペイモン、圭太、ここら辺にはもう家がないのだが、それを前提にして一つ提案がある。」

「?」


数日後…


「ついたー!カリメアー!」


ここはカリメア国。世界の中で家が最も多い国である。そのため、耐震性なども優れており、壊れた家が少なかった。

なので三人は海を渡りこの国まで来たのだ。

だが、悪魔の発見情報が絶えず、悪魔が大量に住んでいる国でもある。


「ペイモンさん、ルシファーさん。早速家を探しましょう!高級そうな家ばかりですよ!」

「まぁ待て。この国にも色々とルールがあるのだ。」


ルシファーは豊富な知識の棚を開くように言った。


「この国では基本的に高い場所に住んでいる人間が偉い。一軒家とアパートが最低ランク。最高ランクは高層マンションの一番上の部屋だ。そのため、他国からの部外者は一番偉くない一軒家から始まる。」

「はぁ…」


ルシファーの説明を聞いたものの、意味がよく分からなかった。なぜ悪魔間で立場の優劣をそこまで明確にする必要があるんだ?思い切ってそのまま聞いてみてしまった。


「まぁ、お前の意見も分かるには分かる。だがそれは一般人としての尺度の話。悪魔は常に相手を貶めようと探りを入れながら人生を送っている。優劣をつけなければ自分が貶められる。」


そう、立場の優劣をつけなければならないほどに荒れた街なのだ。


「あそこの超高層マンションが見えるか?」

「あぁあの一番でかいやつですか?」

「あれは『マンションバエル』。そう、俺と渡り合うほどの実力を持った最凶の悪魔が最上階にいる。」


『バエル』。その名は少し前にペイモンから聞いた。ペイモンの持つ武器、『月欠』はブエルという悪魔から奪ったものらしい。数年前まではライバル関係にあったが、差ができてしまったという。


「あそこにバエルがいるんですか…」


差ができた理由はなんとなく分かっていた。国家転覆時、カリメア国を支配する、『天王』を襲撃したペイモンは大量の悪魔との対峙により、深手を負ったそうだ。その際にバエルが天王側についた為、ペイモンは恨みを持ち、月欠を奪ったという。


「ルシファー様、私たちの家はどこでしょうか?」

「何とか俺の権利を使って頑張ってみたところだな。」


そう言ってルシファーはマンションバエルを指さした。


「あそこの一階になった。」

「!?」


ルシファーがニヤリと笑った。つられて俺も笑ってしまった。


「一から最上階まで昇ってやりますよ。待ってろバエル。頂点から引きずりおろしてやる!」

今更で申し訳ないのですが、数話前で登場したブエルというキャラクターをバエルと表記してしまうことが多々ありました。ブエルとバエル全然違うキャラクターです。

元々バエルというキャラクターの構想があったので間違ってしまいました。修正させて頂きました。すいません。

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