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5話 フレンド



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一方、悠馬は学校が終わりゲーミングチェアに座り、机の上のデスクトップパソコンを見ていた。なぜなら悠馬は、今の流行りである『モンスタークエスト』と呼ばれるゲーム略して『モンクエ』をしていた。

モンスターを倒して、素材を集めて装備を作ったり武器を作ったりするゲームだ。


そのモンクエを一緒にやってるフレンドがいる。

中学生から一緒に色んなゲームをしているフレンドの『ギャル可愛い』さん。通称『ギャルかわ』さんだ。

相手は口調はギャルっぽいが性別は男で、口調についてはギャルを真似してると言っていた。

つまり正真正銘の男だ。本人曰くだけど。


「ギャルかわさん、もし同姓に告白されたらどうしますか?」


簡単なクエスト中に、ちょっとした質問をする悠馬。こういうのは人に相談した方がいいんだ。


ギャルかわさんは「うーん」とボイスチェンジャーの声で唸る。


「えー!ウチならありだね!てかユウマっち男子に告白でもされた?」


俺はゲームの世界でも下の名前を使っている為ユウマとの呼ばれている。


「いやいや!告白とかされてないですよ!」


「そう!よかった!」


リアルの話を出すのはなるべく控えたくて嘘をついたが…それより『よかった』て何が!?

まさかギャルかわさんって俺のこと…それこそないか。


「そんな事より、ウチら結構ゲームする仲じゃん!…オフ会とかしてみる?」


俺はゲームとリアルを一緒にするのは少し嫌だ。でもギャルかわさんの見た目やリアルは気になる。ここまで続いたフレンドはギャルかわさんが最初で最後だった。性格もお互い合っていると思う。だけど…


「えっと、考えときます。やっぱりまだまだ会うには抵抗あるって言うか…あ!ギャルかわさんが怖いって訳じゃないですよ!」


「あははは!ありがと!でももしウチが女の子って言ったら会ってくれる?もしだけど。」


「ギャルかわさんが女の子だろうと男の子だろうと関係ないですよ。もう少し心の準備をしてからです。」


「な、もぉそういうところが…好…何でもない!」


何かを言おうとしたギャルかわさんだが、なんでもないならいいだろう。

俺とギャルかわさんは引き続きゲームを楽しんだ。モンスターを討伐後、また少しゲームとは離れた会話を行う。


「ユウマっちは彼女とかいるの?」


「いません。」と言おうとしたがリアルを悟られたくないなら教えないのが正しいか。


「教えません!」


「えー!いいじゃん!教えてよ!ケチ!」


流石にここまで秘密にする必要はないかと思い、本当のことを言う。


「分かりました!いませんよ。」


「本当に!?よし!」


最後らへんは小さい声で、悠馬には聞こえなかった。ギャルかわさんはたまにリアルの事を聞き出そうとしては教えない悠馬をケチ呼ばわりして、最後は聞き出すのがいつものやり口だ。


「ちなみにウチは恋人いないからね!おっと、そろそろ終わらないと明日に差し支えるね!バイバーイ!」


時計の針は22時半を指していた。明日も平日なので、そろそろやめる時間だな。


「はい、また遊びましょう!」


悠馬はゲームを閉じると、ふーっとため息を吐く。ヘッドホンを外すとベッドに倒れ込んだ。


そして、『ギャル可愛い』の家では…


「よっっっっし!!!」


ギャルかわさん、実は悠馬と同じクラスの松田桜だった。お互い知らない間に、偶々フレンドになっており一緒にゲームをしていた。


桜は椅子から立ち上がり、ガッツポーズをしていた。


何故ギャルである桜がゲームをして悠馬と出会ったのかは、中学の時クラスで陰キャが『モンクエ』について話していたのが始まりである。ゲームには興味なかったのだが、暇だったので始めてみた。そして案の定ドハマリしてしまい、ネットでフレンドを作ってみたら出会い厨が多すぎて痛い目を見た。

だから今はボイスチェンジャーを使って男になりすまし、ゲームをしている。


桜はいつの間にか優しい悠馬の事が気になっていた。でも悠馬はオフ会に参加するどころか、リアルの事すらあまり話したがらない。


もはや桜が出会い厨みたいになっている。


駄々を捏ねてようやくリアルの事を少し話してくれる。

今まで聞き出せた悠馬の情報は年齢は同じ、性別は男で彼女はいなくて家族は4人とこれだけだ。


「彼女はいないって言ってたし、チャンスありあり!ユウマっちをどうやってリアルで出会うか作戦を考えないとね!」


桜は椅子を回転させながら考えるが、普段から勉強をしてないせいで集中力が続かない。


「だー!もぉダメだ!何考えても思い付かない!リビングに行ってアイス食べよ!」


後々、桜の恋愛はゆっくりと進んでいく。





おまけ


日向は自室でスマホゲームをしていると、ドアをノックする音が聞こえる。


「ひーちゃん、いる?」


お姉ちゃんの声だった。何か嫌な予感がしつつ扉を開けると、お姉ちゃんが自分の服を持って立っていた。


「ひーちゃん!この服着てみて!」


渡された服は女物の服だった。恐らくお姉ちゃんの服であろうスカートとフリルの付いたシャツだった。

当然ボクは女装趣味なんてない。


「嫌だよ。ボク男の子だもん。」


「えー似合うと思ったのに。あ!でもこれ、念の為あげるね?私もういらないから。」


そう言うとお姉ちゃんは服を綺麗に畳んで、部屋から出ていった。

ボクは着る予定のない服をクローゼットの中にしまった。


「やっぱり悠馬先輩も男の子だから、こういう服を来たら喜ぶのかな」


一度しまった服を出して、試しに着てみる。

水色のスカートは膝下まであり、白のフリルTシャツと合わせるとなかなかオシャレだった。

ボクの女の子寄りの顔と相まって似合っている。


鏡の前に立って一回転してみる。スカートはふわりと広がり、気分が少し上がる。


「意外と似合ってるじゃないか。」


鏡の前でニコリと笑ってポーズをとる。


「ゆ、悠馬先輩…」


「あら、似合ってるじゃない!」


「わあぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」


びっくりして大声を出してしまった事に気づいて口を塞ぐ。部屋の扉を開けてボクを見ていたのはお姉ちゃんだった。

きっとボクが後々女の子の服を着ると思って、見張っていたのだ。


「何してるんだよ!早く出てって!」


お姉ちゃんの背中を押して部屋から追い出す。

ボクはすぐに寝巻きに着替えてふて寝した。






小説難しい




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