金魚救い
この話からどのような話かわかると思われます。ハマってくれると嬉しいです!w
「人種がとても多いな。」
夏祭りを見た魔王はそう言った。
「魔王様、恐らくあの服装でないと目立つかと。着替えましょう。」
「ああ、そうだな。あの服を用意しろ。着替えるぞ。」
そう言って浴衣をカルガンヌに買いに行かせた。
カルガンヌが帰ってきて浴衣に着替えたあと
「では、行くか。どう言った催しなのか気になるしな。」
「はっ。」
そう言って魔王は歩き出した。
すると見えてきたのは
「なんだ、あの小さな魚が大量にいる水槽は?」
金魚すくいだった。
「魔王様、文字としてはきんぎょすくい書いております。意味としては金、魚、すくいですね。」
「金のなる魚を救え!と、そう言っておるのか!?この世界の人達はどれだけ強欲なのか!?そのようなものを催しとするとは?!」
そう言ってそちらに向かった。
「そこの兄ちゃん、金魚すくいやるのか?」
と、声をかけられた。
「おう!もちろん救ってやる!」
「やる気あるなぁ。じゃあ、300円だ。」
カルガンヌが払うとポイを渡された。
「なんだ、それは?」
「兄ちゃん、やった事ねーのか?それですくうんだよ。」
「これを使ってか?!ふむ。まあ、やってみよう。」
そう言って魔王は水槽にポイを入れて救い出そうとした。
だが、何も考えず中につけてすくえる訳もなく、
「破れたぞ!」
「兄ちゃん、それじゃあ、すくえないぜぇ?もっと上手くやらないと。」
「そ、そうか。もう一度だ!次こそ救ってみせる!」
「おいおい、兄ちゃん。金出さなきゃ。」
そう言うとカルガンヌが、すぐに払った。
「ほい、兄ちゃん。ポイだ。」
魔王は渡された瞬間、やり始めたがまた、すぐ破れてしまった。
「おい!救えないぞ!」
「だから、そんな全部つけきらず端っこですくうんだぞ!」
魔王は、アドバイスを貰いやり始めた。
ちなみに金は破れた瞬間カルガンヌが払っている。魔王の負けず嫌いをよく知っているからだ。
そんなことをする事、12回目。
「やっと、1匹取れたぞ!」
「おう、よくやったな!でも、5匹取らねぇと1匹もやれねぇんだ。ごめんな。兄ちゃん。」
「なんだと!なら、救えるまでやってやる!」
また、そこから20回ほどやったところで
「やった!!5匹取れたぞ!」
「良かったな。兄ちゃん。ほい、1匹入れてやるよ。」
「カルガンヌ、救えたぞ!これで、1匹だ!全部救うぞ!」
そう、魔王が言ったが
「魔王様、申し訳ありませんが魔王様のお小遣いが無くなりかけています。今日のところはおやめに。」
と、カルガンヌが言った。
「もう、無いのか……今日は、諦めるか!明日もやっているのか?」
そう聞くと
「兄ちゃん、祭りはあと、2日やってるからいつでも来いよ!」
それを聞き魔王は安心した様子で
「また、明日来る!次はもっと救ってやるからな!」
そう言って帰っていった。
そして、元の世界に帰り、魔神様に報告した。
「魔神様!今日は金のなる魚を救ってまいりました!!」
そう言って魔神に金魚を渡した。
「ほう、これが金になるのか…『鑑定』何もならぬでは無いか!?ただの、観賞用の魚と出たぞ!」
「な、なんですと?!金魚救いというところで救ってきたのですぞ!?明日も行く予定ですのに。」
と、愕然とした様子で言った。
「なら、おそらく騙されたのだ。もう、明日は違うところを調査してこい。」
「はっ!魔神様!」
さて、明日は魔王はどのような勘違いをするのでしょう。
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