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わたくしシャーロット、魔王様に溺愛されています。  作者: 藍沢みや
第二章 魔物の無差別殺傷事件
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18.ご褒美

スティーヴンが帰ってきたのは夜遅く、深夜だった。 魔物が暴動を起こすと言っていた午後一時、魔王様は帰宅した。

控えめなノック音の後、スティーヴンが部屋に入ってきた。

「起きていたのか」

「はい。お待ちしておりました」

まだ嫁いでいないが、食事や風呂まで使わせてもらった。更に泊まることになり、緊張や心配で眠れやしない。

「疲れただろう。早く休むといい」

「ありがとうございます。スティーヴン様も早くお休みになられてくださいね」

「俺はまだ仕事がある」

始末書等だろうか。この一件で仕事が大量に増えたのではないだろうかと心配になる。

「何か手伝えることがあれば、仰ってくださいね」

一令嬢ができることなど高が知れているが、言わなければ気が済まなかった。

「ありがとう。では少し言葉に甘えさせてもらおうか」

「はい!」

頼ってもらえるとは思わなかった。喜んでベッドから立ちあがろうとすると、それを制される。スティーヴンが横に座り、手を握った。暖かなその手が、次は頬に触れる。

「ど、どうされたのです…?」

照れてしまい、視線を下ろしていると、名を呼ばれた。視線を持ち上げるとーー口付けられる。

驚いて身を引くが、背に回された手でそれは制された。またついばむ様な口付けをされ、頭は真っ白になる。甘美なその口付けに甘えていると、軽く肩を押された。ベッドに寝転ぶ形になり、そこにスティーヴンは跨ってくる。

「スティーヴン様、待ってーー」

言葉を遮る様に、キスをされる。ドロドロに溶けてしまいそうなくらい、甘やかされる口付けが心地よい。軽いリップ音の後、唇が離れる。

「真っ赤になって、可愛いな」

そう言うとまた、口付けが降ってくる。心地良くて、抵抗できない。もうこのまま溶けてしまいそうだと思った時、唇が離れた。

「続きはまた今度だな」

そう言ったと思うと、ドアがノックされた。驚きのあまり、布団を頭から勢い良く被る。

「スティーヴ。夜中に女性の部屋に入るなど言語道断。紳士的じゃないぞ」

テオドールの声だった。

「それに寝ておられるでしょう」

どきりと胸が鳴る。きゅっと目を瞑っていると、頭に手がのった。

「嗚呼。よく眠っている」

「じゃあ邪魔してないで仕事に戻るぞ」

「わかった。すぐ行く」

仕方なさそうに息を吐き、スティーヴンの手が離れた。そのまま扉へ向かうのかと思いきや、布団を捲られ、頬に口付けられた。

「おやすみ。俺のロティー」

そう言って、離れて行く。少しだけ、ほんの少しだけ寂しいだなんて思ってしまった。

真っ赤な顔を見られない様に布団に包まる。おやすみなさい、と返事もできないくらいに、恥ずかしい。寂しいだの、心地良いだの抱いてしまった欲を自覚し、赤面するしかない。


唇に残った熱い感触を確かめる様に、指で軽くなぞった。

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