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冬虫夏草の短い夢

作者: 鷹木 伊乃

町行く貴方に声をかけよう

ただこの寂しさ、紛らわせるため。

町行く貴方に声をかけよう

ただこの寒さを紛らわせるため。


嗚呼、人生とは不純極まりない!

小さい頃には真っ直ぐだったものが、いつの間にやらひねくれもの。

まるで私は冬虫夏草か。


そんな私の曲がったところが、寂しさ、寒さを感じさせるのです。


町行く貴方に声をかけよう

みな一人だと確かめるため


町行く貴方に声をかけよう

もう既に貴方がいないと、植物の私は認められないから


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