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婚約解消。

覚悟を決めたとはいえ、事はそう簡単には進まない。

社長はゆかりさんに婚約解消の話をしたそうだが、もちろん納得などする訳もなく事務所に乗り込んで来た。


「建さん! どう言うつもりかしら⁈ いきなり婚約を解消したいなんて‼︎」


「元々親同士の決めた話だ。 申し訳ないと思うけど、自分の気持ちに限界を感じたよ。 やはり結婚は自分の好きな奴としたいと思った……」


「そんな理由通るとお思い? お互いの両親が許さないわよ?」


私の方をキッと睨みそう言った。


「時間はかかるが説得する。 会社だって大きくする。 その為には人生の伴侶が必要なんだ。 それが君ではないと分かっていたが、親の言いなりになっていた……。 だがこれからは違う」


「私では絶対ないようね……。 お父様にこんな会社潰してもらった方がいいって事かしら? それとも貴方の大事な人を危険な目に遭わせるとか?」


「どうして君はそう子供の発想をするんだ。 今時ドラマでもやらないぞ? 確かにオレの勝手な事情だ。 本当に申し訳ない……。 しかし何と言われてももう自分に嘘をつけない」


「……飯野さんのせいね? 飯野さんの何処がよらしくて? 何にもない子じゃない」


「悪く言うな。 飯野は一生懸命仕事をするし、何より素のオレを受け止めてくれる。 オレには勿体ないくらいだ」


社長が私を見ながらそう言った。何だか複雑な気分。



「お疲れ様です!」


ドアが開かれ皆んなが入って来た。



「ああお疲れ」



微妙な空気が流れる……。


先程まで持田さんと小宮さんしか居なかったが、ドヤドヤ皆んな戻れば話はできない。


「取り敢えずこのお話は後ほどさせて頂きます。 建さん、私は納得しませんから」



そう言いゆかりさんは帰って行った。



「なーんかまずかったですか?」


「いや、問題ない……」


そうは言ったものの、社長の顔は曇っている。

やはり大問題の予感がするが、大丈夫なのだろうか……。

私は不安にかられた。


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