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登竜門(ドラゴンズゲート)



「王虎會直系黒虎組傘下李月興産の代表張らせてもらってるウッズ言うもんや。兄ちゃん達にがさっき遊んでもろたモンはウチのシノギをやらせててな。」

「ウチの名前まで出したのに物件まで取られたんじゃ周りに示しがつかねぇ。本職が舐められたらお終いなんだよ。わかるよな、兄ちゃん?」

「へぇ、それで頭数揃えてカタギに返しか?随分とご立派で。」

ウッズが青筋を眉間に立てる。

「威勢がいいね兄ちゃん。だけどいつまでその減らず口が続くかな。」

「ほざけ。これから晩飯なんだ。構うんじゃねぇ。」

「おう、お前らこの兄ちゃんいてもうたれや。」

その瞬間にゴロツキ達が虚空に手刀を振り下ろす。すると空気のようなものがセンに向かい放たれる。

「どうだ?俺ら李月のモンはカゼイタチの紋持ちや。手刀に風の刃を乗せられる。木の幹くらい堅くても一刀両断や。どやシンプルだが良い能力やろ?」

「死に晒せや!!! “千枚下ろし”!!」

飛ばされた風の刃は悉くセンを切り刻む。

筈だったが、切れたのは着ていた衣服だけであった。

「攻撃に名前付けてる世界観とかあるんだな。」

切れた衣服がずり落ちセンの背中の龍の刺青が顕になる。

それをゴロツキや周りの野次馬も通行客もそれを見てしまった。

「龍。龍紋持ちだ。」

「龍紋持ちだーーー。」

大衆が響めく。

「ま、マジかよ。龍紋なんて神話級の存在じゃねぇか。なんでそんなのが此処にいるんだよ。」

「は、ハッタリに決まってる。龍紋持ちがそんな簡単にいる筈ねぇだろ。」

「そうだ、全員で囲めば殺れる。タマ殺れや。」

「龍紋だがカマイタチだがこの世界の(ルール)はまだ良くわからねぇが1つ確実にわかるこたぁあるぜ。おめぇらは運が悪かったって事だよ。かかってこいドサンピンが!」


叫ぶのに呼応するように龍紋の額彫りが金色に輝く。その刹那、強く踏み込むと瞬間移動の如く音を置き去りにする。まるで意趣返しのようにゴロツキ達に首根っこに手刀を当てる。ウッズを残して周りの下っ端達は完全に伸びている。


「命まではとらねぇ。もう一度言う、俺たちに構うんじゃねぇ。また姿を見た時は容赦しねぇぞ。わぁったな?」

ウッズは膝を支え立ち上がる。

「くそが…。なめんじゃねぇ!このまま舐められたまま終われるかよ。ボケカスがぁっ!」

「ほう、半端モンにしては根性あるじゃねぇか。じゃあ体に教えてやるから良く覚えておくんだなぁ!俺が!俺たちが今日からこの街で組を立ち上げる“登竜門ドラゴンズゲート“だ!!!」

力を込めて拳を振り放つ。拳がウッズの顔面に炸裂し人形のクレーターを作りながら地面にめり込んだ。


「「「うおおおおおおおおおっ!!!」」」

ドワっと歓声が上がる。皆が街の新たなる新星の誕生の瞬間に沸き上がったのであった。


「さっ、飯くいに行くか。」

「え、ええ。相変わらず規格外ね貴方。」



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