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目の前に虎の魔物が話しかけてくる。

「久しぶりだな。人間。」

少年は一瞬驚いた顔をする。

"お前!"しかし、少年に声は発せられない。

「瀕死にならないと貴様とパスを繋ぐ事が出来ないなんてな。大した強さだよ。」

「貴様はオレのチカラを上手く引き出せてなかった。オレのチカラをしっかり使いこなせば負けることなんてなかったのにな。あの薬にも龍にもな。」

「目が覚めた時、貴様は前のように戦えないだろう。だが、次に貴様が自身の意思でオレとパスを繋げる事が出来たならば今までより強くなれる筈だ。」

少年は必死に声を出そうする。しかし、届かない。

「そろそろ時間切れみたいだな。次に会うときを愉しみに待ってるぞ。またな、タモン。」

そのまま虎との距離が離れていく。


「ハウパル!」

叫びながら目を覚ますと見慣れない天井だった。

どうやらベッドの上にいるらしい。

「お館様!!」「お館様が目を覚ましたぞ!」

舎弟達が騒いでいる。

「どのくらい寝てた?」

「3日ほどですわ。」

「心配したんですよ、お館様全然目覚さないんで。」

「それは迷惑をかけたな。」

たくさんの花や見舞いが病室には置かれていた。

「龍の奴もついさっきまで様子見に来てたんですが、見舞いだけおいて帰っちまいました。礼儀のなってねぇやつですわ。」

「ふん、構うな。アイツにも迷惑かけちまったからな。一度礼を言わねぇとな。」

その後、病室にはしばらく人の列が絶えなかったいう。

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