二回戦 vsロナルド
控室
一回戦、正直油断していた。この世界に来てから能力で理不尽をゴリ押ししいてただけだった。このまま能力にかまけていたらいずれ鈍る。それではこの街では生きていけない。もっと研ぎ澄ませるんだ。そう自身に喝をいれ2回戦へと向かう。
2回戦
「さあさあ、まもなく始まります。命知らずの戦闘狂たちの宴。鎬を削って死合に勝利するのは一体どちらだ!」
「それでは入場の時間でぇす。まずはこちら!」
「先程の試合で見事なストレートで会場を沸かせた今街で最もホットなドラゴン!セン・ゴクラクだぁ!」
観客がアガる。
「対するのはこちらぁ〜!」
「予選ではノーマーク。何故か生き残り本戦に勝ち進み、一回戦では粘り強く立ち回り勝利を勝ち取ったダークホース。」
「マグ・ロナルドの入場だぁ〜〜!」
入場して来た男はかなりの痩身で頬はげっそりとし眼窩は深く瞳は虚で昏い。何故立っているのかも不思議なくらい既に虫の息だ。
「両者見合って見合って〜。試合開始!!!」
司会のスタート号令をかける。
相手の戦闘能力はわからない。風貌から察するに能力を主体にするタイプだろう。十中八九近接戦に関してはこちらに利があるだろう。
「ならば速攻で決めさせてもらおうかね!」
センは戦闘に関しては相当の場数を踏んできている。その経験値による観察眼と直感で大きく敵の戦闘スタイルの見極めを外すことはないだろうと踏んでいた。
「紋励起…海の王の残滓。」
ロナルドが呟く。




